高精度の位置情報が得られると、現地で取得した点群データから生成した3Dモデルも鮮明になる。法面の法枠もエッジが明瞭になり、地下の埋設管ではパイプの状態や形状、付随するケーブルの本数なども判別可能になる。
LRTKの専用アプリ「LRTK」では、データ取得後に画面をタッチするだけで距離や面積、体積などを表示するメニューを用意。盛土の体積がその場で一目で分かるため、土の過不足などをすぐに把握し、施工管理の効率化に役立つ。計測データはクラウド上に同期され、リンクを作成して発注者に送れば、ビュワーなしでWebブラウザからデータ共有ができる。
ブースでは、LRTK Phoneの他に「LRTK LiDAR」や「LRTK 360」も展示した。手持ちタイプのLRTK LiDARは、毎秒4万点を取得し、最大測定距離は200メートル。遠くの物体をスキャンできるので、高圧電線などのスキャンに適する。作業中にiPhoneやiPadで取得したデータを確認できるので、撮り漏れを回避し、やり直しの2度手間を防げる。
LRTK 360は、周囲360度の写真を位置情報付きで取得できる軽量の端末。重さは125グラムと軽量で、撮影棒に取り付けて歩きながら撮影できる。撮影した360度写真をLRTKのクラウドにアップロードすることで、撮影位置が地図上に整理されるだけでなく、時系列順に現場写真の並び替えもできるので、過去と現在を比較する定点観測にも使える。みちびきのCLAS対応なので、携帯の電波がない場所でも高精度の測位が可能だ。
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