GPS/RTK-GNSS、LiDAR、クラウドといったデジタル技術を融合し、建設現場の生産性や安全性の向上を支援するアカサカテック。「CSPI-EXPO2025」では、在庫管理から切削、運搬、転圧まで舗装工事の全工程をカバーするICT施工のソリューション群を出品し、社会基盤を支える現場をサポートするというパーパスを体現した。
衛星測位を活用した情報化施工システムなどを提供するアカサカテック(AKT)は、グループ会社のAKTコンステックやCSGコンサルタントとともに「第7回 国際 建設・測量展(CSPI-EXPO2025)」(会期:2025年6月18〜21日、幕張メッセ)に出展した。ブースではハードウェアとソフトウェアの主力製品に加え、開発中の新技術も披露した。
注目の展示品の1つが、資材やガラの在庫量を常時自動で計測するLiDAR活用システム「LiaLiS㎥(リアリズム)」だ。資材置き場の周囲に複数のLiDARセンサーを固定設置し、LANと電源を接続するだけで、3D点群データを基に在庫の体積量をリアルタイムに算出する。
アカサカテックの担当者は「従来は作業員が毎日巻き尺などでストックヤードに置かれた資材を計測しており、膨大な手間が掛かっていた。LiaLiS㎥であれば、LiDARセンサーを取り付けるだけで常時観測が可能になり、大幅な省力化となる」と解説する。
点群取得はLiDAR SLAMでも可能だが、解析ソフトを扱うには一定の習熟が必要となる。LiaLiS㎥は、体積更新ボタンを押すだけで自動計算するため、特別な知識がなくてもすぐに使いこなせる。初期設定はアカサカテックが担当するので、複雑な操作なしでユーザーはすぐに運用を始められる。
複数の資材置き場を一覧で管理するため、各ヤードの在庫状況を一目で把握し、資材の適切な補充タイミングも把握できる。「建設現場に限らず、火力発電所など大量の資材を扱う業種でも、在庫管理に課題を感じている現場は少なくない。LiaLiS㎥は、さまざまな業種や用途に展開が期待されるソリューションだ」と担当者は話す。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.