三菱電機は、多様なデータを分析/活用して新たな価値を持続的に創出する「循環型デジタル・エンジニアリング企業」への変革を掲げている。この変革を加速するためのデジタル基盤「Serendie(セレンディ)」を構築し、2024年5月から本格的な運用を開始。商品やサービスで幅広く活用していく方針を示している。
Serendieは、三菱電機が展開する多様なコンポーネントやシステム、サービスのデータを集約/分析し、事業領域の枠を超えたサービスやソリューションを創出するためのプラットフォーム。データ分析や事業領域横断でのサービス提供に欠かせないWebAPI連携などの機能を備える。
三菱電機によると、Serendieが効果を発揮する分野の1つが、今展で紹介したスマートビル向けのトータルソリューションだという。スマートオフィスに関する展示エリアでは、その具体例ついて紹介した。
例えば、Serendieを活用して施設管理と空調、電力システムを連携させ、快適性と省エネを両立したスマートオフィスの実現やロボット配送などの新たなソリューション開発につなげている。
会場では開発中の空調利用位置検知システムも披露した。オフィスの空調機から従業員PCの位置を検知して居場所を共有することで、閑散エリアの節電や温度情報と組み合わせた最適な作業場所の提案を可能にする。将来はCO2センサーなどのオプション連携も想定している。
この他、空調管理システム用集中コントローラー「AE-CZJ」、クラウドを活用した常時遠隔監視システム「MELく〜るLINK」などの自社サービスを紹介。空調冷熱の統合管理や遠隔点検のシステム、照明のLED化で、建物設備を取り巻く課題に対応する各種ソリューションを提案した。
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