ロボットハンドは、スイス連邦工科大学 チューリッヒ校(チューリッヒ工科大)のソフトロボティクス研究室が中心になって開発し、人間の3倍スケール。4本指でワイヤ駆動方式をとっている。材質はTPUとポリカーボネートを素材に3Dプリンタで製作した。
手袋型のインタフェースで直感的な遠隔操作ができ、34キロの大型土嚢袋を持てるだけでなく、バケツやホース、生卵もつかめる。最初は排水装置などを柔らかくつかみ設置することを想定して開発を始めたが、作り始めると「もっといろいろなことに使えるのではないか」と考えるようになったという。「現場の声を聞きながら、使える場所にはどんどん応用していきたい」と永谷氏は語った。
今回は熊谷組 筑波技術研究所 実験フィールドで、熊谷組で開発を進めている3トンクラスの建設ロボットに搭載し、災害発生時の活用を見据え、さまざまな対象物の把持作業を実演した。
デモ途中で雨が降ってきたが、ハンド先端部分には電子部品がないので、根本をカバーしただけで問題なく動作した。今後は、重機とハンドの操作を統合し、ワンオペで直感的に操作できるようにする。
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