住友館最大の見どころが、UNKNOWN FORESTと名付けた体験型展示だ。来場者がただ観るのではなく、自ら歩き、感じることで今まで聞こえなかった、見過ごしていた「いのちの物語」に触れる森となっている。
来場者はランタンを片手に暗い森の中へ足を踏み入れる。ランタンは光の色を変えたり、プルプルと震えたり音声で語りかけてくる。
光る切株にランタンを置いたり、光る枝にランタンを吊(つ)るしたりすると、それまで闇に隠れて見えなかった森の中で生活する生物の姿が現われる。木の根の奥に潜む動物、菌類の光、何百年もの記憶を宿す木々の会話。それぞれが、いのちの物語として来場者の前に現れる仕掛けだ。
やがて来場者は森の奥深くにある巨大な「マザーツリー」へと導かれる。マザーツリーは森の全ての命を見守り、調和を保ってきた存在。来場者は、ランタンに集めたいのちの物語を最後にこのマザーツリーへ託す。
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