日立建機とARグラス開発のHMS、xRストリーミング技術のHolo-Lightは、建設/鉱山現場向けに防水/防塵機能を備えたxR対応スマートグラスを開発した。建設機械のメンテナンスサービスにおいて、オフィスから熟練者が現場のサービス員を遠隔支援することで、サービスの品質向上と業務効率化を実現する。
日立建機は2025年3月17日、ARグラスの開発を手掛けるHMS、xRストリーミング技術を開発するHolo-Light(ホロライト)と共同で、防水/防塵(じん)機能を備えた建設/鉱山現場向けのxR(クロスリアリティー)対応スマートグラスを開発したと発表した。
従来のxR対応スマートグラスは一般的に屋内利用されていたが、新開発のスマートグラスは、保護等級IP65の防水/防塵への耐久性を備え、天候を問わず現場で使用できる頑丈な構造を実現した。ヘルメットに装着し、周囲の実空間に重ねて複数の画面を表示。スマートグラスの物理ボタンと指の動きを使って操作する。スマートグラスの映像をオフィスと共有することで、オンラインで熟練者からのアドバイスや、資料、データの支援が受けられるようになり、サービスの品質向上や業務効率化につながる。
建設機械のメンテナンスを行うサービス員や鉱山会社のメカニックは、人手不足が深刻化している。従来、サービス員は機械の稼働状況レポートやマニュアル、部品カタログなど複数のデータをモバイル端末で確認しながら作業していた。作業中は手がふさがるため端末の操作が難しいことや、複数のデータの同時閲覧ができないこと、遠隔支援を受ける際にオンライン通話だけでは意思疎通が難しいことなど複数の課題があった。
日立建機はスマートグラスを建設現場や鉱山現場で使えるように開発要件を検討。HMSがこの要件に基づきスマートグラスを開発し、ホロライトがxRに必要な大容量データを安定して処理できるストリーミング技術を提供した。3社は今後、新開発のスマートグラスを使用した遠隔支援ソリューションを拡充し、実際の建設/鉱山現場への提供に向けて連携を強化する。
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