群馬県吾妻郡高山村でサンポウが運営する「大理石村ロックハート城」のメイン施設「ロックハート城」が32年ぶりにリニューアルする。1829年にスコットランドで創建された3階建て古城は、シベリア鉄道を経由して1993年に群馬県高山村に復元した。ヨーロッパの古城を移築したのは日本唯一の試みだという。
群馬県吾妻郡高山村に移築復元した英国の古城「ロックハート城」が開設以来初となるグランドリニューアルし、2025年4月6日(城の日)に新たな姿を披露する。
今回のリニューアルをRe+newという言葉を「彩再建」とし、過去の輝きを敬いながら、新たな彩りを加え、未来へとつなぐ再生のかたちの思いを込めた。
総合石材業やホテル施設などを営むサンポウが、群馬県吾妻郡高山村で運営する石のテーマパーク「大理石村ロックハート城」に移築したスコットランドの古城。1829年にグラスゴー大学の学部長を務めたウィリアム・ロックハート(William Lockhart)伯爵がエジンバラの南西50キロに地下1階地上3階建ての城「ミルトン・ロックハート・ハウス(Milton Lockhart House)」として建設した。
俳優の津川雅彦氏が北海道広尾郡広尾町でレジャーランド計画に合わせて私費で購入し、1988年に7カ月かけて解体した後、当時ソビエト連邦のゴルバチョフ書記長の快諾を得て30個のコンテナでシベリア鉄道を経由して同年12月に日本に到着した。
その後、計画頓挫など3年有余りの紆余(うよ)曲折を経て、サンポウが買い取り、高山村に建設していたテーマパーク「大理石村」に1993年4月6日(城の日)に1万5000人の人員を投じて復元した。ヨーロッパの古城移築/復元は日本では初めてで、サンポウでは「(後にロックハート城の名誉城主となった)津川雅彦氏とロックハート城オーナーの平井良明氏の”夢”のリレーにより完成した」としている。
今回のリニューアルでは、「スコットランドの古城が醸し出す世界観と体験の深化」「撮影スポットの充実」「英国スタイルのペットエリアの新設」の3点に注力したという。新施設は、英国小説「シャーロックホームズ」の世界観を再現した情緒あふれる空間「シャーロックホームズの部屋」、ロックハート城の歴史と物語が息づく小劇場「ロックハートミニシアター」、タータンチェックの壁紙と本型のオブジェで記念撮影に最適なフォトスポット「ウエルカムトゥーロックハート」などを整備した。
他にもレストランやショップをはじめ建物の内外装、屋外の石畳エリアや造園スペースの拡充で、あらゆる空間で洗練された写真映えするスポットを一層充実させた。
大理石村ロックハート城の所在地は群馬県吾妻郡高山村5583-1で、関越自動車道「沼田IC」下車で約20分の立地。電車利用の場合はJR上越線「沼田駅」からタクシーで約15分で着く。
開館時間は年中無休の9〜17時(最終入場は16時半まで。1月中旬〜2月末の平日は10〜16時)。入場料は大人が1300円、中高生が1100円、4才〜小学生が600円。
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