虎の門病院や国立印刷局、共同通信会館を含む虎ノ門二丁目の再開発でオフィスビル「虎ノ門アルセアタワー」が大成建設の施工で竣工した。地上38階建て延べ18.6万平方メートルで、5〜38階にエリア最大級となるオフィス、1〜3階に業務支援施設や商業施設を整備する。
都市再生機構(UR)らが虎ノ門二丁目で計画している再開発事業のうち、虎の門病院跡地で建設を進めていた38階建てオフィスビル「虎ノ門アルセアタワー」が2025年2月14日に竣工した。
基本設計と総合監理は日本設計・三菱地所設計JV、実施設計と施工は大成建設で、2020年9月に着工していた。建物規模は地下2階地上38階建て高さが約180メートル、延べ床面積約18万600平方メートル。
計画地は東京都港区虎ノ門二丁目105番で、敷地面積約2万2500平方メートル。東京メトロ銀座線「虎ノ門」駅、東京メトロ日比谷線「虎ノ門ヒルズ」駅からそれぞれ徒歩3分、東京メトロ銀座線・南北線「溜池山王」駅から徒歩5分の場所に位置している。
再開発の事業者は、UR、日鉄興和不動産、第一生命保険、九州旅客鉄道、大成建設、関電不動産開発、東京ガス不動産が参画する虎ノ門二丁目地区再開発協議会。虎の門病院や共同通信会館、国立印刷局を含めた街区を段階的に一体開発する。2012年に地権者とURの間で再開発事業に係る協定を締結し、2014年に東京都から施行認可を受け、URは代表施行者としてプロジェクトを推進している。
虎ノ門アルセアタワーの土地は江戸時代に植物のタチアオイが群生し、浮世絵師の歌川広重が「虎の門外あふひ坂(葵坂)」として描いており、過去から現在、未来へと世代をつなぐ想いを込めタチアオイの学名にちなみアルセアと命名した。
虎ノ門アルセアタワーは地下2階地上38階建てで、メインとなる5〜38階をオフィスを配置。オフィスの延べ床面積は11万800平方メートルで、事業者の発表によると虎ノ門エリア最大級の規模となる。オフィスの天井高は2900ミリを確保。1フロアの床面積は3300平方メートル以上で、使いやすい整形と圧迫感の少ない快適な空間を確保している。
低層部には、3階にシェアオフィスやフィットネス、カンファレンスルーム、2階にバイリンガル対応のコンシェルジュ、1階にバイクステーション(予約制)といった外国人ビジネスマンに対応できる国際ビジネスサービスセンターとして整備する。1〜2階にはマルシェなどの商業施設も誘致し、2〜3階の各施設は2025年度に順次開業する。
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