大林組と内外テクノスは共同で、内装用木質建材アルファティンバーシリーズの新製品「不燃合板」を開発した。JAS規格に適合する合板を下地材に使用し、壁や天井など広い面積への使用を可能にした。
大林組は2025年3月13日、グループ会社の内外テクノスと共同で、内装用木質建材アルファティンバーシリーズの新製品「不燃合板」を開発したと発表した。合板に特殊な金属箔をシート加工して不燃化することで、木質空間の多様なニーズに対応する。新製品は内外テクノスが販売を担当する。
アルファティンバーは、下地材となる針葉樹の無垢材に熱反射性の高い金属箔複合シートを貼り、表面に天然木シート(ツキ板)を接着して塗装することで、不燃性を確保しながら木質感を表現できる建材だ。難燃剤を注入した不燃木材と比較して、建材が白く汚れる「白華現象」が生じず、注入/乾燥工程もないため建材の納期短縮が可能となる。一方で、無垢材を使用しているために平面の大きさに限界があり、従来はルーバー材としての使用に限定されていた。
今回開発した不燃合板は、JAS規格に適合する合板を下地材に使用し、壁や天井など広い面積への使用を可能にした。従来のアルファティンバーと同様、表面を天然木シートで仕上げした製品や、汎用性の高い下地段階の建材も販売する。内外テクノスでは石こうボード仕上げも取り扱っており、さまざまな内装材との組み合わせ施工が可能だ。
また、製品を折り曲げて中空のボックス形状に加工できるため、大型の飾り柱や壁材の製作が可能。中空形状による軽量化で施工上の取り扱いが容易だ。環境面でも、難燃剤の注入や長時間の乾燥工程が不要なため、製造時のエネルギー消費量削減につながる。解体時には表面のアルミニウム箔複合シートを剥がすことで木材部分のリサイクルが可能だ。
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