神奈川県横浜市のナイス本社で、外装木質化の第二期工事が完了した。本社をショールームとして活用し、非住宅建築分野での新たな木材需要を創出を図る。
建築資材卸大手のナイスは2025年2月18日、神奈川県横浜市の本社で、外装木質化の第二期工事が完了したと発表した。木材に意匠性や強度を向上させる表面加工/圧密加工を施し、外装材としての用途拡大を図ることで、非住宅建築分野での新たな木材需要を創出する。
2023年12月完成の第一期工事では、表層圧密技術によってスギの表面硬度を高めた「Gywood」、自然な木目の立体感と陰影を持たせた「凸凹Gywood」、耐久性の高い飫肥杉を使用する「ObiRED」などの自社商品を導入し、エントランス周辺の柱や外壁などを木質化した。
第二期工事では、外構の柱の仕上げ面に、市松模様など異なる4種類の模様の仕上げ材を採用した。スギやヒノキ、アカマツの圧密材に、高精度な機械加工を施すことで、立体的で意匠性の高いテクスチャを実現。商業施設などの非住宅建築物の多様な外装仕上げのニーズに対応する。
木材利用の前例が少ない外装床材には、高圧縮率のスギ圧密材に防腐/防蟻処理を施した床タイル材を試験施工した。施工にあたっては防滑性や耐久性を事前に検証し、今後は経年変化の定点観察を行いながら実用化を目指す。
外壁の木質化による断熱性能の向上効果や、ヒートアイランド現象抑制効果の検証も併せて行う。
ナイスは本社を、外装木質化の工法や耐候性、耐久性などを検証するショールームとして活用し、外装木質化の普及につなげる。
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