サステナビリティに関し、大浦氏は「建設プロジェクトで脱炭素の取り組みを強化することは、地球環境だけでなく、作業工程の無駄も省ける」と話す。
そこで有効なのが、建材メーカーと設計者とが建材製品のテンプレートを共有できるクラウドサービス「Autodesk Informed Design」だ。製造可能な建築部材のテンプレートを使用してカスタマイズした設計が可能になり、建設廃棄物の削減とともに納期短縮も見込める。さらにRevitとの連携で設計や製造の工程にもデータを使え、建物設計と建設プロセスを合理化し、工業化建築が実現する。
AutodeskのAI技術も注目に値する。さまざまなツールにAutodesk AIを搭載し、設計プロセスの強化や自動化、データ分析を支援し、作業効率を大幅に向上させる。60以上のAI関連の論文も発表し、飛躍的に発展するAI技術に対応して実用化させている。
Autodeskが目指すのは、コスト削減と効率化、持続可能な開発、そして未来を担う人材育成の実現だ。2028年夏に開催するロサンゼルスオリンピック・パラリンピック競技大会では、これまでの知見を生かした協力もするという。今後も、その動向に注目が集まることは間違いない。
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