アンドパッドは、ANDPAD黒板のオプションで配筋検査を効率化する新機能「配筋マーカー」を追加した。鉄筋の位置や本数を明確にするマグネットやマーカーを鉄筋に置く手間がなくなり、SVGファイル形式にも対応したため、配筋マーカーを電子小黒板や工事写真とレイヤーを分けて保存できる。
クラウド型建設プロジェクト管理サービス「ANDPAD」を運営するアンドパッドは2024年11月21日、配筋検査のマグネットやマーカーの設置作業を「ANDPAD黒板」上でできる新機能「配筋マーカー」の提供を開始した。併せて、電子黒板付き写真データのSVGファイル形式にも対応し、ANDPAD黒板では撮影した工事写真の信憑性を確保しながら電子マーカーが設置可能になり、工事写真の品質向上や工事管理業務の更なる効率化に寄与する。
従来の配筋検査では、鉄筋の位置や本数を明確にするために、物理的なマグネットやマーカーを鉄筋に設置する必要があり、作業に多くの時間と労力を要していた。また、設置したマグネットの落下による異物混入のリスクに加え、回収作業の負担も課題となっていた。
今回リリースした配筋マーカー機能は、マーカーの設置や確認作業がANDPAD上で完結し、現場で発生していた煩雑な業務の効率化が実現する。
配筋マーカーは、撮影済みの鉄筋写真に電子マーカーを付与して台帳を作成したり、写真をダウンロードしたりできる。撮影後に電子マーカーを付与するため、現場でのマーカーやマグネットの設置回収作業が不要となる。マーカーは色やサイズ、形状や透過度など多様な種類を選択可能で、SVGファイル形式によって工事写真とは別のレイヤー(階層)に保存するため、マーカー付与後もマーカーの表示/非表示を切り替えられる。
SVGファイル形式は、工事写真に複数のレイヤーを重ねて保存できる形式。そのため、原本画像の信憑(しんぴょう)性を保ちながら、配筋マーカーや電子小黒板を別のレイヤーに保存できる。
SVGファイル形式は、国土交通省「デジタル写真管理情報基準」でも写真ファイルの記録形式として明記されており、一般社団法人の施工管理ソフトウェア産業協会(J-COMSIA)が定義する「工事写真3.0」の標準規格「レイヤー化」にも準拠する。
写真の他、場所や工種、材料、設計値、実測値といった「ビジュアル+現場情報(データ)」を記録し、あらゆる現場情報との連携が可能になり、現場業務の効率化につながる。
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