川崎重工は、建設機械の多機能化に対応する新型電気リモートコントロールユニット「ERUHV」の量産を開始した。
川崎重工は2024年12月19日、建設機械向けの新型電気リモートコントロールユニット「ERUHV(イーアールユーエイチブイ)」の量産を開始したと発表した。建機の多機能化に対応する電気ハンドルで、主にパワーショベルなどの操作を制御する。
建機の多機能化が進む中、操作に必要なスイッチ数は増加傾向にある。新製品はサイズを従来機の59ミリから63ミリへと最小限のアップに留め、コンパクトな握りやすい形状を維持しながらスイッチ増設ニーズに対応。用途に応じた複数のスイッチレイアウトを用意した。
また、より良好な操作感を実現するため、比例スイッチとオンオフスイッチの設計を刷新。パワーショベルの場合、比例スイッチはオプションアタッチメントなどの操作に、オンオフスイッチはホーン/パネル/マルチメディアなどの操作に使用する。新製品では、比例スイッチを従来機の1個から最大3個に、オンオフスイッチを同6個から最大8個に増設できる。
電装部は保護等級IP67相当の防水防塵(じん)性能を持ち、過酷な環境下での使用が可能。使用頻度の高い比例スイッチには、非接触式の角度センサーを採用し耐久性を確保した。また、ボディー構造を見直して強度を向上させると同時に、ハンドル表面処理をゴム表皮からソフトフィール塗装に変更して軽量化を図った。
川崎重工は2005年からハンドル型電気リモートコントロールユニット製品の量産を開始。これまで建設機械メーカーなどに累計250万台の製品を納入した実績を持つ。
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