竹中工務店は、建設機械のテレマティクスサービスを活用したCO2排出量の自動モニタリングを開始した。建設機械メーカー各社の協力を得て、適用範囲のさらなる拡充を目指す。
竹中工務店は2024年11月6日、建設現場内の建設機械から排出されるCO2量の把握を目的に、建設機械に組み込まれているテレマティクスサービスを活用した自動モニタリングを開始したと発表した。
テレマティクスサービスは、建設機械メーカーが機械に装備した通信システムを利用して提供するサービスを指す。今回開始した自動モニタリングでは、竹中工務店が2023年1月にユアサ商事と共同開発した「CO2排出量モニタリングシステム」に、テレマティクスサービスから得られる燃料消費量、稼働時間のデータをクラウド上でデータ連携させることで、CO2排出量を算定する。
モニタリングシステムは、ゼロボードの建設業界向け温室効果ガス(GHG)排出量算定/可視化ツール「zeroboard construction(ゼロボードコンストラクション)」に、自動データ収集機能を実装したもの。既にコベルコ建機や日立建機のテレマティクスサービスとの連携を開始し、タダノとはデータ連携の実証実験に着手している。
竹中工務店は今後も建設機械メーカー各社のテレマティクスサービスとのクラウド連携を拡大していく方針で、各社の協力を得て適用範囲の拡充を図る。
テレマティクスサービスから得る稼働情報の提供には機械保有者の了解が求められる。了承を得られた機械から順次、自動モニタリングを実施する。
竹中工務店は2023年6月から、アルモと共同開発した建設機械の稼働/停止を自動検知するIoTデバイス「どんだけ」を建設機械に取り付け、CO2排出量の自動モニタリングしている。しかし、建設機械の使用時期に合わせて準備し、建設現場で取り付けるという手間が生じている。テレマティクスサービスとのデータ連携可能な建設機械が増えることで、取り付け作業の手間を削減可能だ。
テレマティクスサービス機能がない建設機械については、今後もどんだけの導入を進め、自動モニタリング適用範囲の補完と拡大を図る。
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