東京建物は、スマートフォンにデジタルセキュリティカードを付与し、リーダーにスマホをタッチするだけで入退館や入退室ができるシステムを国内賃貸オフィスに導入する。
東京建物は2024年9月2日、スマートフォンにデジタルセキュリティカードを付与し、スマホをタッチするだけで入退館や入退室ができるシステムを、国内賃貸オフィスに初めて導入すると発表した。QRコードの提示やアプリの起動などは不要で、普段から携帯しているスマホをリーダーにかざすことでシームレスな入退館を実現する。
まずは東京建物が再開発組合の一員として参画する「東京駅前八重洲一丁目東B地区第一種市街地再開発事業」のオフィスエリアに新システムを導入し、今後、他物件への展開も検討する。
東京建物は新システム向けに、チームラボの協力を得てオフィスワーカー向けのスマートフォンアプリを独自に開発する。開発したアプリと、HID Global Corporationのクラウドサービス(国内販売代理店、高千穂交易)、カードリーダー、日立の入退館/入退室システムを連携させ、ストレスのないタッチ入退館の実現を図る。
なお、開発するアプリはタッチ入退館のハブとなるだけでなく、混雑情報表示や館内施設の案内、施設予約などの機能の搭載も予定。オフィスワーカーの利便性向上にも貢献する。
物理カードの発行が不要になることで、紛失や盗難のリスク、社員の入社や退職に伴うカードの新規発行や回収、来客時の一時貸与といった管理上の手間やコストも軽減。さらに、プラスチック製の物理カードを使用をしないため、同規模のオフィスビルと比較すると、ビル開業時だけで約75kg(1万5000枚分)のプラスチック使用量の削減が見込まれる。物理カードには半導体チップが内蔵されるため、半導体の供給不足にも対応できる。
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