三井住友建設は、滋賀県東近江市の能登川工場に、水素の製造装置と貯蔵設備を導入した。既に導入している水素蒸気ボイラーとの併用や、再生可能エネルギー100%電力の導入により、カーボンニュートラルの実現を目指す。
三井住友建設は2024年5月17日、プレキャストコンクリート(PCa)を製造する滋賀県東近江市の能登川工場で、水素製造装置と貯蔵設備を新たに導入するとともに、購入する全電力を実質再生可能エネルギー100%由来に切り替えたと公表した。設備更新とエネルギーの見直しにより、再エネ由来の「グリーン水素」を燃料にする蒸気ボイラーの稼働を実現した。
能登川工場全体のCO2排出量のうち、約6割がPCa部材製造時に使用する蒸気ボイラー(LPG)で、約2割がコンクリート製造プラントやクレーンなどの稼働時の電力に由来する。
能登川工場はこれまでも、運転稼働時のCO2排出がゼロの水素蒸気ボイラーを建設業界で初めて導入するなど、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを行ってきた。今回、水素製造装置/貯蔵設備の導入と、購入する全電力の実質再エネ100%電力への切り替えが実現したことで、グリーン水素を活用し蒸気ボイラーを稼働できる体制が整った。なお、再エネ電力の活用により、各種設備の稼働時の電力はCO2排出量ゼロとなる。
三井住友建設は、「中期経営計画2022-2024」の基本方針として、「成長分野への挑戦」を掲げ、サステナブル社会に向けた取り組みを強化している。今後も、グループの各PCa工場でのカーボンニュートラルを推進していく。
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