HARUMI FLAG、板状マンション2690戸が完成 2024年に入居開始プロジェクト(1/3 ページ)

東京オリンピック・パラリンピック(東京2020大会)の跡地で整備が進む大型複合開発「HARUMI FLAG(ハルミフラッグ)」で、中層の分譲マンション(板状棟、2690戸)が2023年11月に竣工し、報道陣に公開した。2024年1月から入居が始まる。

» 2023年12月12日 18時30分 公開
[黒岩裕子BUILT]

 東京オリンピック・パラリンピック(東京2020大会)の跡地で整備が進む大型複合開発「HARUMI FLAG(ハルミフラッグ)」で、中層の分譲マンション(板状棟、2690戸)が2023年11月に竣工し、2024年1月から入居が始まる。三井不動産レジデンシャルなど分譲街区の売り主10社は2023年12月11日、完成した板状棟を報道陣に公開した。

SHA VILLAGEはバルコニーに曲線を多用した「ウェーブファサード」が特徴 SHA VILLAGEはバルコニーに曲線を多用した「ウェーブファサード」が特徴 筆者撮影

平均約84平方メートルのゆとりある間取りに

三井不動産レジデンシャル 都市開発三部 事業室の古谷歩氏 三井不動産レジデンシャル 都市開発三部 事業室の古谷歩氏

 HARUMI FLAGは約18ヘクタールの再開発エリアに、5632戸の住宅(分譲4145戸、賃貸1487戸)と商業施設を合計24棟建設する再開発事業。保育施設や介護住宅も整備するなど、多様なライフスタイルに対応した人口約1万2000人が暮らす大規模な街づくり計画だ。

 三井不動産レジデンシャル 都市開発三部 事業室の古谷歩氏はHARUMI FLAGについて「都心では珍しい、タワー棟を中心としながらも、14〜18階建ての中層建物を多くそろえた大規模面開発だ」と説明する。また「ゼロから開発されていることが大きな特徴」だとして、官民が連携して整備を行い、敷地と公園、道路などを統一したデザインとすることで、敷地境界が感じられない一体的で美しい街並みを実現したと述べた。

メインストリートは、官民の敷地境界を感じさせないデザインで整備された メインストリートは、官民の敷地境界を感じさせないデザインで整備された
メインエントランスを中心に街の28か所に設置したデジタルサイネージ メインエントランスを中心に街の28か所に設置したデジタルサイネージ

 分譲街区は3街区で構成される。SEA VILLAGE(分譲住宅)は板状棟5棟(設計 日本設計/長谷工コーポレーション、施工 長谷工コーポレーション)、SUN VILLAGE(分譲住宅と店舗)は板状棟6棟と2025年竣工予定のタワー棟1棟(設計 三菱地所設計/前田建設工業、施工 前田建設工業)、PARK VILLAGE(分譲住宅と店舗)は板状棟6棟と2025年竣工予定のタワー棟1棟(設計 日建ハウジングシステム/三井住友建設、施工 三井住友建設)から成る。 

 今回竣工した板状棟の平均面積は約84平方メートルで、過去10年の都心6区の平均面積と比較すると20平方メートル以上、湾岸エリアと比べても10平方メートル以上広い。東京2020大会で仮使用された際に、ゆとりのある生活を送れるように広い空間が設計され、そのレガシーが間取りに引き継がれたという。

 専有面積だけでなく、居室天井高2500ミリ、ハイサッシ高さ約2100ミリを確保するなど、後からは変更できない空間構成においても、ゆとりを追求した。

 ユニバーサル仕様では、玄関からバルコニーまでをフルフラットにし、玄関や廊下の幅を通常のマンションよりも広く取った設計としている。

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