三菱地所とJPMCは、スマートホーム事業領域で業務提携した。JPMCのサブリース管理物件やパートナー会社の管理物件に対し、三菱地所のスマートホームサービスとIoT機器をパッケージ化して提供する。入居者の利便性や満足度を高めながら、物件の付加価値を向上する。
三菱地所とJPMCは2024年3月18日、スマートホーム事業領域で業務提携したと発表した。JPMCが販売代理店として、自社のサブリース管理物件やパートナー会社の管理物件に対し、三菱地所のスマートホームサービス「HOMETACT(ホームタクト)」とIoT機器をパッケージ化して提供する。
JPMCは不動産会社や建築業者など全国約1400社のパートナー企業と連携し、約11万戸(2023年12月時点)を運用する大手サブリース会社だ。サブリースによる賃貸経営の支援に取り組んでいる。
また、三菱地所は総合デベロッパーとしての知見を生かし、日本の住環境に導入しやすいスマートホームサービスのHOMETACTを展開する。HOMETACT導入物件では、新築や既築を問わず、賃貸物件の価値が向上し、賃料が上がった事例が複数あるという。
両社は今回の提携により、築年数の経過による物件価値の低下や、入居者のニーズの高度化/多様化などの賃貸物件を取り巻く課題解決に対し、それぞれの強みを組み合わせたソリューションを提供していく。これにより、入居者の利便性や満足度を向上しながら、物件の付加価値も高めていく考えだ。
スマートホームサービスの導入は、分譲や賃貸を問わず、物件選択時の加点要素になり得る。物件の競争力が高まることで、オーナーにとっては空室リスクの低減が見込まれるなどのメリットがある。IoT技術の一般化に伴い導入コストが低下しており、大規模な設置工事も不要なため、既存物件にも比較的容易かつ安価に導入できる。
入居者にとっても、スマートロックによる安全性とセキュリティの向上や、IoT家電の一元管理による快適性と利便性の向上などが見込める。
日本では少子高齢化が進み、住宅の借り手が減少傾向にある。すでに欧米では、築年数が古い住宅をスマートホームへ改修し、物件の価値を向上する取り組みが進みつつある。両社は日本でもIoT化やスマートホームサービス導入が物件の価値を高めるとして、次世代の生活インフラとして、日本市場でのスマートホームサービスの普及を推進する考えだ。
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