VR/ARが描くモノづくりのミライ 特集

施工現場をVR体感できるサービスを提供、EARTHBRAINxR

EARTHBRAINは、VR空間でデジタルツインの施工現場を多様なステークホルダーが体感できる「Smart Construction VR」の提供を開始した。

» 2023年11月17日 08時00分 公開
[BUILT]

 コマツがスマートコンストラクション構想実現に向け、2021年に立ち上げたEARTHBRAINは、VR端末を通じて手軽に臨場感のあるデジタルツインの施工現場を体感できる「Smart Construction VR」を2023年10月から提供開始した。

3Dデータを活用した施工計画の検討も

 Smart Construction VRは、Webアプリ「Smart Construction Dashboard」で作成したデジタルツインの施工現場をVR端末で閲覧し、VR空間上で詳細な計画を検討できるサービス。

 VR空間内では、一人称視点で自由に移動しながら、測量データや設計データなどの表示を切り替えて施工現場を確認できる。

 主な特長としては、離れた場所でも現場の様子や進捗状況などを臨場感のある映像で体感可能になることがある。そのため、発注者や地権者、施工関係者だけでなく、近隣住民にも現場のイメージを共有できる。

「Smart Construction VR」のイメージ 「Smart Construction VR」のイメージ 出典:EARTHBRAINプレスリリース

 建設機械や資材などの3DモデルをVR空間上の施工現場内に設置することで、建機やダンプトラックなどのすれ違いなど、具体的な動きをイメージしながら安全確認や施工手順を検討。複数のVR端末を用意すれば、施工現場のイメージ共有が実現する。

 VR空間内は一人称視点で自由に移動し、測量データや設計データなどの表示を切り替えて施工現場を確認。VRコントローラーを用いて任意の点の座標や距離、面積など基本的な計測が行える。

 施工計画時には、建機や資材などの3DモデルをVR空間上の施工現場内に設置することで、建設機械やダンプトラックのすれ違いなど、実際の施工現場での具体的な動きをイメージしながら安全確認や施工手順を検討。複数のVR端末を用意すれば、複数人で同じ施工現場のVR環境に参加できるため、施工現場のイメージを共有しながら、共同で検討を進められる。さらに、VRコントローラーを用い、任意の点の座標や距離、面積など基本的な計測を行うことで、設計データと現況地形の差分を確認できるため、遠隔での出来形検査での活用も期待される。

 Smart Construction VRの利用には、専用ライセンスに加え、VRヘッドセット、VRコントローラー、専用ソフトをインストールしたPC、VRヘッドセットとPCを接続するケーブルが必要となる。VR用の特別なデータ作成や設定が無くても、現場データを作成するSmart Construction Dashboardの契約も必須となる。

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