また、コロナ禍で変化したワークスタイルに対応、ABW(アクティビティー・べースド・ワーキング)の課題点を空間構成と運用で解決すべく、来たくなるオフィスも検証した。働く場所を個人が選べるABWでは、「人とのコミュニケーションが取りづらい」「どこに誰がいるか分かりづらい」などの課題があった。実証の結果、オフィスを「個人でできないことを実現する場」と位置付け、イノベーションにつながる出会いを生み出すフロアづくり、デジタルサイネージによる人の場所の可視化などを導入した。
偶発的な出会いを生み出すABWオフィスの成果を確認するため、2023年5月の運用開始から約2カ月が経過した7月に、大阪オフィスのワーカーを対象としたアンケートも実施した。アンケートでは「所属部署以外のコミュニケーションが良くなった」約34%、「仕事へのモチベーションが高まった」約24%などの回答を得た。一方で、変化を感じていないワーカーも半数以上を占めるなどしたため、今後もコミュニケーション促進に重点を置いたABWオフィスの開発を進めていくという。
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