パナソニック エレクトリックワークス社は、店舗などにLED照明を設置し、使用料を月額としたサービスを提供している。店舗側が照明設備を保有しないため、初期費用や管理/保守のコストがかからないのが特長だ。
多くの商業店舗にとって、照明は運営コスト上で大きな割合を占めるが、欠かせない設備であり、開店中は絶え間なく使う。そのため、新築/リニューアルを問わず、消費電力が少ないLED照明の採用が一般化している。しかし、照明のLED化には多額の費用を要する。
パナソニック エレクトリックワークス社のサービスは、店舗が抱えるこうした課題に対し、1つの選択肢を示すものとなる。パナソニック エレクトリックワークス社が社内で「あかりサポート」と呼ぶこのサービスは、“照明という機能”を定額(月極め)で提供する。ユーザー店舗側では、照明設備の購入や保守などの費用と手間が要らず、いわばサブスクリプションの“照明 as a Service”といえるだろう。
サービスの対象は法人と個人事業者で、リース会社を介しての契約となる。提携するリース会社は三井住友ファイナンス&リースと、三井住友トラスト・パナソニックファイナンス。内容は同じだが、三井住友ファイナンス&リースでは「あかりEサポート」、三井住友トラスト・パナソニックファイナンスでは「LED照明定額利用サービス」と名称が異なる。
LED照明は、建物の省エネやCO2排出量削減への貢献といった観点でも関心が高い設備。ただ、バラストレス水銀灯などの従来照明から、LED照明への更新には少なからぬ費用が発生する。パナソニック エレクトリックワークス社のサービスは、パナソニック側が照明設備の設置や保守を担当し、顧客に対して照明の“機能”を提供する。顧客側は、導入と保守に関する費用と手間を負担せずに、必要な照明機能を利用できる仕組みだ。
複数の店舗を運営する会社にとって、サービス利用は多くのメリットをもたらす。機器代や保守の費用がかからないことだが、特に機器に関する費用がなくなるメリットは大きい。なぜなら、初期費用が抑えられれば、複数店舗の照明LED化をする際にも、その部分の資金繰りで苦労することもない。そのため、より多くの店舗で一度にLED照明を導入し、LED化による電力消費の削減効果が早く享受できる。
サービスでは、売り場ごとに、輝度や色温度の調整で商品の見え方などを考慮したカスタマイズが施される。例えば、スーパーの売り場の場合は、陳列の商品をより魅力的に感じられるよう光の色味や明るさを調整し、店舗全体のイメージを向上させ、購買意欲を促すことにもつながる。
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