鹿島建設は、道路上に光ファイバーを敷設することで、道路管理ツールとして活用できることを実証した。光ファイバー計測技術で振動を計測したところ、試験区間を走行する全ての車両の位置や速度が把握できた。
鹿島建設は2023年3月、道路上に光ファイバーを敷設することで、道路管理ツールとして活用できることを実証したと発表した。
同社は、静岡県熱海市の自動車専用有料道路「熱海ビーチライン」で、東京方の門川料金所付近から65m地点までにわたって実証実験を実施した。車道と路肩の区画線上にケーブル状の光ファイバーセンサーを設け、光ファイバー計測器により道路に発生する振動を計測するものだ。
光ファイバー計測技術「DAS」(Distributed Acoustic Sensing)方式で振動(動的ひずみ)を計測したところ、試験区間を走行する全ての車両の位置や速度が把握できた。これにより、監視カメラやパトロールを補う道路管理ツールとして活用できることが明らかになった。
同社は今後、熱海ビーチラインにおける光ファイバー計測区間を延長し、車両重量の検出や波浪による越波の発生検知、降雨や気温の変化に伴う路面状態の評価に取り組む。
また、取得したデータをベースとし、ドライバーへの道路情報提供サービスやインフラ事業者の道路管理ソリューションに向けたデジタルロード技術の実証を進める。
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