NEDOの基金事業で採択されたCNコンクリートの技術開発を行う組織を設立、鹿島建設：カーボンニュートラル

鹿島建設は、新エネルギー・産業技術総合開発機構により採択されたプロジェクト「革新的カーボンネガティブコンクリートの材料・施工及び利用技術と品質管理・CO2固定量の評価技術の開発」を戦略的に実施するための専門組織「CNコンクリートプロジェクトチーム」を設立した。今後は、CNコンクリートプロジェクトチームが核となり、コンソーシアム全体でカーボンネガティブコンクリートの技術開発を行い、マーケティング、ブランディングも実施して、社会実装に向けて取り組んでいく。

[BUILT]

　鹿島建設は、新エネルギー・産業技術総合開発機構により採択された「グリーンイノベーション基金事業／CO2を用いたコンクリート等製造技術開発プロジェクト」のコンクリート分野「革新的カーボンネガティブコンクリートの材料・施工及び利用技術と品質管理・CO2固定量の評価技術の開発」を、戦略的に実施するための専門組織「CNコンクリートプロジェクトチーム」を2022年4月1日に設立した。

合計55団体でコンソーシアムを形成し技術を開発

　今回の技術開発では、2030年までにカーボンネガティブコンクリートに関する材料の製造、運搬、施工時のCO2排出量削減とCO2固定量の増大を図るとともに、コスト低減を実現する製造システムの確立に取り組む。

　加えて、確立した技術の国内外への普及を戦略的に進めることで、カーボンニュートラル社会実現への貢献を目指す。

「CNコンクリートプロジェクトチーム」のイメージ　出典：鹿島建設プレスリリース

　さらに、鹿島建設は、10年という長期間にわたり、デンカ、竹中工務店とともに幹事会社として、44社の民間企業、10校の大学、1つの研究機関といった合計55団体でコンソーシアムを組み、NEDOの指導を基に、連携して技術開発を進めていく。

　また、コンソーシアム全体で研究開発と実証から社会実装までを戦略的に実施するために、鹿島建設の技術研究所内に専門チームを設立した。

　なお、CNコンクリートプロジェクトチームは、技術開発担当役員を統括・マネジメントリーダーとして、5つのユニットで構成され約40人が参加するだけでなく、土木と建築の研究者が協働して研究開発を進めることで、相互作用により成果の創出を推進する。