東急不動産は、東京都江東区で開発を進めていた「LOGI'Q南砂町」が2022年6月に竣工し、満床で稼働を開始したことを公表した。
東急不動産は、シリーズ展開している物流施設ブランド「LOGI'Q(ロジック)」の1つとして、東京都江東区で開発していた「LOGI'Q南砂町」が2022年6月に竣工し、満床で稼働を開始した他、千葉県柏市で計画を進めていた「LOGI'Q柏」が同年9月1日に、着工したことを同月12日に発表した。
LOGI'Q南砂町は、東急不動産が独自で手掛ける初の都市型開発物件で、地上6階建てのボックス型倉庫となっており、大手物流会社が1棟丸ごとの賃貸借契約を締結し入居している。
開発地は、首都高速中央環状線「清新町インターチェンジ(IC)」から約2.8キロの場所にあり、首都高速9号深川線「木場IC」から約4.0キロと、都心部エリアだけでなく、関東全域へ即日配送可能な地域に位置する。
加えて、東京メトロ「南砂町」駅から約1.4キロのエリアにあり、最寄りの都営バス「葛西橋」バス停から徒歩1分と交通利便性に優れ、倉庫内で勤務する人材を確保しやすい。
BCP対策に関して、施設内に非常用発電機を設置しただけでなく、河川の氾濫に備えて高圧受電設備(キュービクル)や室外機といった各種設備機器と防災センターを、東急不動産の想定浸水ラインよりも上部に配置することで、災害時の影響を抑制し、オペレーション機能回復までの時間を短縮している。
さらに、セキュリティを重視するテナント企業から寄せられた「入居前から建物セキュリティプランの妥当性・安全性を客観的に評価したい」という要望に応えるため、セコムと連携し、世界的認証機関であるSGSグループの日本法人SGSジャパンが認証する「竣工前評価証明書」を取得した。竣工前評価証明書については、入居テナントの協力を得て、竣工後に改めて評価証明書を取得する見込みだ。
一方、LOGI'Q柏は、柏インターの至近で、首都圏の大動脈である国道16号線と常磐自動車道が交差するエリアに立地し、関東・東北方面への広域配送だけでなく、東京都心への即日配送にも対応する。
また、バスや自転車などでの通勤により、倉庫内で勤務する人材の確保も可能なエリアにある。建物は、2層使いに応じたスロープ型を採用し、保管ニーズと通過型ニーズにも対応する見通しだ。施設内の1階バースと2階バースへの動線は分離し安全性を確保する。
なお、竣工は2023年8月末を予定しており、着工の段階で入居テナントと1棟丸ごとの賃貸借契約を締結している。
LOGI'Q南砂町は、S造6階建てで、延べ床面積は1万6100.82平方メートル。所在地は東京都江東区東砂6-11-18で、敷地面積は5554.89平方メートル。用途地域は準工業地域で、主要用途は倉庫(倉庫業を営む倉庫)。設計はコモン・リンクが担当し、施工は淺沼組が担い、着工は2021年5月25日で、竣工は2022年6月。
LOGI'Q柏は、S造4階建てで、延べ床面積は3万3954.68平方メートル。所在地は千葉県柏市柏インター東1-10他で、敷地面積は1万3691.93平方メートル。用途地域は準工業地域・工業専用地域で、主要用途は倉庫(倉庫業を営む倉庫)。設計は西松建設一級建築士事務所が担当し、施工は西松建設関東建築支社が担い、着工は2022年9月1日で、竣工は2023年8月31日を予定している。
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