神奈川県川崎市で延べ6.9万m2のマルチテナント型物流施設が竣工、ESRリテール&ロジスティクス(1/2 ページ)

ESRは、神奈川県川崎市川崎区で開発を進めていたマルチテナント型物流施設「ESR川崎浮島ディストリビューションセンター」が2022年8月31日に竣工したことを公表した。ESR川崎浮島ディストリビューションセンターは、東京都心と横浜市中心部への交通利便性に優れ、ESRが開発した物流施設として全国で27件目となる。

» 2022年09月07日 07時00分 公開
[BUILT]

 ESRは、神奈川県川崎市川崎区で開発を進めていたマルチテナント型物流施設「ESR川崎浮島ディストリビューションセンター(以下、川崎浮島DC)」が2022年8月31日に竣工したことを翌月の9月1日に発表した。

「浮島バスターミナル」から徒歩3分

 開発地は、首都高速湾岸線/東京湾アクアライン「浮島インターチェンジ(IC)」から300メートルのエリアにあり、2022年3月に羽田空港と川崎臨海部(キングスカイフロント)を結ぶ「多摩川スカイブリッジ」が開通したことで、東京都心と羽田空港から7キロとなり、アクセスが良好となった。

 さらに、川崎港コンテナターミナルから7.5キロの地域に立地し、横浜港大黒ふ頭から18キロの場所にあり、東京湾大井コンテナふ頭から15キロのエリアに位置するため、空輸貨物や海上貨物を効率的に保管しやすく、輸出入貨物の配送に適している。

 最寄りのバス停「浮島バスターミナル」からは徒歩3分で、京浜急行「大師橋」駅とJR「川崎駅」からも通勤できる他、京浜急行/東京モノレール「天空橋」駅から多摩川スカイブリッジを通るバス路線が開通し、通勤利便性が向上した。

 川崎浮島DCは、地上4階建てで、設置されたスロープを介してトラックで1〜3階まで上れ、1階と2階にそれぞれ30台分のトラックバースを用意している。トラックバースの有効奥行きは45フィートコンテナトレーラーも乗り入れられるように14.5メートルを確保し、各区画に1基のドックレベラー(計6基)も取り付けている。

「ESR川崎浮島ディストリビューションセンター」の外観 出典:ESRプレスリリース

 倉庫は、1〜2階と3〜4階の2層使いに対応したメゾネット式で、最小賃貸区画は9586.777平方メートルとなっており、最大6テナントの分割に応じる。庫内では、1〜2階と3〜4階の各区画に2基の荷物用エレベーターと2パレットの並列搬送に対応する1基の垂直搬送機を設けた。

「ESR川崎浮島ディストリビューションセンター」の3階にあるトラックバース(左)と倉庫(右) 出典:ESRプレスリリース

 1階は、重量物やロボットの導入、冷蔵冷凍用途でも使えるように、床荷重は1平方メートル当たり2.0トンとし、梁(はり)下有効高は6.0メートルを確保した。

 2〜4階の床荷重は1平方メートル当たり1.5トンで、梁下有効高は、2〜3階が5.5メートル、4階は5.5〜6.5メートル。柱ピッチは1〜3階が間口11×奥行き11.5メートルで、4階は間口11×奥行き23メートルと、物流運営の効率性と汎用性を重視した仕様としている。

 建物のエントランスには、スロープや3台分の優先駐車スペース、普通自動車141台分の駐車場、バイク9台分の駐車場も配置し、通勤利便性を高めた。敷地内では、大型車と普通車の出入口を分離し、20台分のトラック待機場を20台を備えることで、効率的な入出庫オペレーションを達成した。

「ESR川崎浮島ディストリビューションセンター」のエントランス(左)とエントランスホール(右) 出典:ESRプレスリリース
「ESR川崎浮島ディストリビューションセンター」の4階にあるラウンジ 出典:ESRプレスリリース
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