神奈川県川崎市で延べ6.9万m2のマルチテナント型物流施設が竣工、ESRリテール&ロジスティクス(2/2 ページ)

» 2022年09月07日 07時00分 公開
[BUILT]
前のページへ 1|2       

「CASBEE」の「Aランク」と「BELS」の「5スター」を取得

 環境配慮に関して、全館にLED照明や環境配慮型照明システム、ヒートポンプ式空調、節水型衛生器具などを採用し、建築環境総合性能評価システム「CASBEE」の「Aランク」と建築物省エネルギー性能表示制度「BELS」の最高位「5スター」を取得している。

 加えて、施設の屋上に太陽光パネルを装着し、2MW規模の自家消費型太陽光発電所を稼働させる。発電した電力では、日本品質保証機構のグリーン電力発電設備認定も受けた後に、ESR独自のグリーン電力証書発行システムを通じ、環境付加価値を取引する見込みだ。

 BCP対策については、非常用自家発電設備を設置し、停電時でも一定時間、防災センター、荷物用エレベーター、トイレなどの一部を使えるようにしているだけでなく、1階のトラックバースは手動で開放するオーバースライダーを採用し、3階のトラックバースは各区画の1箇所に搭載したシャッターが停電時でも作動するようにしており、停電時でも荷さばきなどのオペレーションを続けられるようにしている。

 また、沿岸部に位置しているが、ハザードマップでは洪水浸水の想定はなく、1階に配置されたトラックバースの入口レベルは東京湾中等潮位(T.P)より4.95メートル高く設定されており、津波想定はT.P.より3.5メートル高く、高潮想定よりプラス3.3メートル高く、浸水被害リスクが低い。

川崎浮島DCの概要

 川崎浮島DCは、免震構造のS造地上4階建てで、延べ床面積は6万9550平方メートル。所在地は神奈川県川崎市川崎区浮島町400-36で、敷地面積は3万2227平方メートル。基本計画はESRが、設計は上野山都市設計が、施工は東急建設がそれぞれ担当し、工期は2021年3月1日〜2022年8月31日。

「ESR川崎浮島ディストリビューションセンター」の位置図 出典:ESRプレスリリース
前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.