EY新日本、EYストラテジー・アンド・コンサルティング、FractaおよびFracta Japanは、AIを用いた下水道管路劣化予測に関する調査を共同で実施し、今後の老朽化対策への技術および財政効果を確認した。
EY新日本、EYストラテジー・アンド・コンサルティング、FractaおよびFracta Japanは2022年7月11日、AI(人工知能)を用いた下水道管路劣化予測に関する調査を共同で実施し、今後の老朽化対策への技術および財政効果を確認したと発表した。
4社は今回、上水道分野で既に用いているAIアルゴリズムを下水道分野に応用し、下水道に特化した管路劣化予測AIアルゴリズムを確立した。
モデル都市の大津市において、同アルゴリズムを用いた下水道管路の劣化予測精度を確認したところ、既存の手法の半分以下の調査で直近2年間に生じた腐食を発見できることが明らかになった。
また、布設年度からの経過年数のみを変数とした既存の管路劣化予測式を用いた場合、50年間でコンクリート管213kmの更新が必要という推計となった。一方で、今回の手法を用いたところ、50年間で劣化するとみられるコンクリート管は45kmにとどまった。
同技術による財政効果を確認したところ、劣化診断精度が向上することで、ストックマネジメントの維持管理費用(管路のテレビカメラ調査費用)の約75%を削減できる可能性があることも判明した。
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