三井住友建設は、タイに本社を構えるDEXTRAとともに、「SQRIM工法」の鉄筋継手システムで国際規格の評価認定を取得した。これにより、海外の耐震設計を必要とする地域でSQRIM工法を適用時に、設計者による機械式継手の性能保証が不要となり、同工法の海外での適用が容易になった。
三井住友建設は、タイに本社を構えるDEXTRAとともに、「SQRIM工法※1」のプレキャスト(PCa)部材接合部に用いる鉄筋継手システム(モルタル充填式機械式継手)で国際規格※2(ICC-ES AC133 Type 2)の評価認定を取得したことを2021年10月13日に発表した。
※1 SQRIM工法:梁(はり)と柱梁接合部を一体にして、接続部に現場打ちコンクリートを設けないオールPCa工法
※2 国際規格:アメリカ合衆国の評価機関「IAPMO UES (USA)」:ICC-ESが定めたAC133の認定規準に準拠
SQRIM工法は、世界的な供給網を持つグローバル企業の材料を使用し、海外の耐震設計を必要とする建物で適用でき、DEXTRA機械式継手「グラウテック」とドイツに本社を構えるモルタル充填剤「マスターフロー870スクライムグラウト」で構成される。
これまで三井住友建設は、高層住宅の建設などで、SQRIM工法により短工期・高品質な構造躯体の施工実績を国内で積み上げてきた。しかし、海外市場でSQRIM工法を展開するに当たり、海外では都度設計者が性能を保証する必要があるため、同工法を適用するのに手間がかかっていた。
そこで、三井住友建設は、SQRIM工法に最適なモルタル充填材を選定し、DEXTRAとともに、鉄筋継手システムで米国規格の評価認定を取得し、国際的な展開を図れるようにした。
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