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» 2021年11月15日 13時00分 公開

豪州メルボルンで15階建て木造ハイブリッドオフィスの開発事業を始動、住友林業らプロジェクト

建築・建設業界のアライアンス「Global Alliance for Buildings and Construction」が発表したデータによれば、全世界のCO2排出量に占める建設分野の割合は約38%とされており、脱炭素社会の実現に向けこのCO2削減が急務となっている。こういった状況を踏まえて、住友林業は、NTT都市開発やデベロッパーのHinesとともに、豪州メルボルン市の近郊にあるコリンウッド地区で、大規模木造オフィスを開発するプロジェクトを始動した。

[BUILT]

 住友林業は、NTT都市開発とグローバルに展開するデベロッパーのHinesとともに、豪州メルボルン市の近郊にあるコリンウッド地区で、ネットゼロカーボンビル※1の大規模木造オフィスを開発することを2021年10月6日に発表した。

※1 ネットゼロカーボンビル:建物を省エネや創エネ仕様とし、再生可能エネルギー利用と炭素クレジットによるオフセットも組み合わせ、建築物の使用時に排出されるCO2(オペレーショナル・カーボン)を実質ゼロにした建物

6〜15階が木造

 開発地のコリンウッド地区は、メルボルン中心部から東に2.5キロの場所にあり、路面電車の駅とサイクルレーンも存在し、交通利便性が高い他、市民が集う大きな緑地公園に近接しており、レストランやカフェバーといった商業施設が林立している。

建物の外観(左)とオフィス内のイメージ(右) 出典:住友林業プレスリリース

 今回のプロジェクトでは、RC造と木造のハイブリッド構造を採用した地下2階/地上15階建ての建物を開発する。構造躯体では、約4000立方メートルの木材を使用し、約3000トン(CO2ベース)の炭素を固定すると試算している。この固定量を含めると、建物の建築時(建材の原材料調達、製造、建築、解体などの過程)に排出されるCO2(エンボディード・カーボン)は、全構造をRC造とする場合と比較して40%少ない。

屋外テラス(左)とオフィス内観(右)のイメージ 出典:住友林業プレスリリース

 また、建物では、豪州の環境認証「Green Star」の最高位「6スター」と、豪州基準の「Carbon Neutral Standard for Building」に基づくネットゼロカーボン認定の取得を目指す。

 なお、プロジェクトは、住友林業100%子会社のSumitomo Forestry AustraliayaやNTT都市開発100%子会社のNTT UD Australia.、Hinesの子会社Hines Australiaを通じて行う。

建物の概要

 今回のプロジェクトで開発する建物は、RC造と木造のハイブリッド構造を採用した地下2階/地上15階建てで、延べ床面積は2万8865平方メートル。構造は1〜5階がRC造で、6〜15階は木造。木造部分には、中大断面集成材や直交積層材を、柱、梁(はり)、床に使用。所在地はCollingwood, Melbourne。着工は2021年12月で、竣工は2023年8月を予定。

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