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» 2021年06月03日 09時00分 公開

大成建設がBIMと建物の運用データを統合管理するシステムを開発BIM

大成建設は、BIMと建物の運用データを統合管理するシステム「LifeCycleOS」を開発した。今後、顧客が所有する建物を対象に、「LifeCycleOS」の実装と提案を進める他、AIを活用し用途ごとにサービスをパッケージ化する。

[BUILT]

 大成建設は、パブリッククラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」上で、これまで設計施工に活用したBIMデータと建物の運用管理情報を組み合わせてカスタマイズした「サービス用BIM」に、竣工後に蓄積していく各種データ(IoTやエネルギーの管理など)をリンクする統合管理システム「LifeCycleOS」を開発したことを2021年2月1日に発表した。

人の密集度に合わせた室温の調整や換気などにも対応

 従来、建物の建設時と竣工後に建設会社から提供される設計施工に関連するデータは、それぞれが個別に計測と数値化されており、それらを建物全体の情報として運用などに生かすには、多くの時間と人手をかけてデータを再統合する必要があった。

 そこで、大成建設は、2019年に運用を開始したMicrosoft Azure上で、BIMデータと建物の運用スタート後に変化していく建物管理と運用に関するデータなどをひも付け、統合管理するLifeCycleOSを開発した。

「LifeCycleOS」の概念図 出典:大成建設

 LifeCycleOSは、BIM専用クラウド内にあるサービス用BIMと外部の任意データをAPIによってMicrosoft Azureと連携させ、ニーズに合わせた最適なデータとして表示する。サービス用BIMを基盤とする統合データは、自治体からの情報や気象、交通情報などのオープンデータと既存汎用アプリケーションとも連携。

 さらに、統合された情報をデジタルツイン化することで、状況に合わせて顧客が望む最適な管理と運用情報を、時間や場所を選ばずリアルタイムに提供できる。

 LifeCycleOSの活用方法には、商業施設にセンサーを設置し、施設全体から各テナントまでの人流を時間軸上に記録して、BIM情報と連携させてデジタルツイン化することで、リアルタイムに運用状況を見える化する手法がある。

 また、物流施設などでは、生産機械の稼働状況やロボットの動きを統合管理することで、施設全体の運用を最適化し、稼働効率を高められる他、エネルギー情報をBIMと統合することで、エネルギーの可視化による管理や人の密集度に合わせた室温の調整や換気など、空調の最適な制御をリアルタイムに行える。

「LifeCycleOS」の活用シーン 出典:大成建設

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