続いて登壇したNTTコムウェアの島田氏は、フィールドコラボについて、「インフラメンテナンス工事の現場とオフィスをつなぎ、リモートでの工事支援と工事進捗のリアルタイム共有・可視化を実現するクラウドサービスだ。現場作業者はスマートフォンの専用アプリで、管理者はPCから専用クラウドでフィールドコラボを利用する。現場のスタッフは、専用アプリの“遠隔支援機能”を使用することで、対象をスマートフォンで撮影して、遠隔にいる管理者に映像と音声を共有し、管理者は映像を見て状況に応じたアドバイス、指示、結果のチェック、安全確認が行える。遠隔支援機能を用いた意思疎通は、自動で業務管理データベースに蓄積され、案件にリンクして保存されるため、工事証跡としての役割も果たす」と機能を語った。
また、フィールドコラボは写真の添付に対応したチャット機能も備えている。チャット機能は、特定の工事案件を登録することで、現場にいる従業員と管理者のコミュニケーション用チャットルームが、専用アプリと専用クラウド内に自動で生成されるため、作業員は別のアプリを利用することなくチャットで管理者に連絡をとれる。
また、遠隔支援機能の映像と音声やチャットによる報告内容は、業務管理データベースに自動で蓄積され、工事証跡として役立つ。そのため、管理者は、業務管理データベースを閲覧することで、同時並行で行われている工事の進捗や課題を一元的にリアルタイムで把握できるようになり、現場作業者へのタイムリーかつ適切な指示が可能となる。
「フィールドコラボを通信建設企業がトライアル利用した結果、管理者は円滑な工事の進捗管理と作業漏れ防止を実現し、現場の作業者は、チャット機能と遠隔支援機能を活用したことで、管理者への報告、連絡、相談の頻度と質が向上した。さらに、フィールドコラボにより、管理者の工数は約20〜30%減り、現場スタッフの工数は約10〜20%の削減を果たした」(島田氏)。
会場では、NTTコムウェアのスタッフが、フィールドコラボを使い、PCから専用クラウドで案件の登録、従業員と管理者のコミュニケーション用チャットルーム作成、チャットルームによる始業の報告、専用アプリの遠隔支援機能を利用した映像共有の実演を行った。
今後、同社は、フィールドコラボを音声・テキストユーザーインタフェース「ドコモAIエージェントAPI」と連携させ、音声の入力による報告書の作成とAIが音声を読み上げて、対話形式でチェックリストのインプットができるようにし、報告のハンズフリー化をに取り組む予定だ。
Infratector typeCとフィールドコラボの利用料金は、利用企業の導入規模・使用条件により個別見積もりとなる。
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