次に登壇したNTTコムウェアの竹内氏は、Infratector typeCについて触れた。Infratector typeCは、スマートフォン向けの専用アプリにより施工検査業務をスムーズにするサービスで、撮影ガイド機能とAI判定機能で構成されている。撮影ガイド機能は、施工写真の撮影に最適化された撮影用フレームをスマートフォン画面上に表示することで、基準に則した施工写真を撮れる。
AI判定機能は、施工結果の写真を基に、施工基準に適合しているか否かを即座に自動判別し、検査結果をリアルタイムに表示するため、撮影・施工ミスがあった場合でもその場で対処できる。さらに、NTTコムウェアの画像認識AI「Deeptector」を用いた技術により、写真からの物体検出だけでなく、物体の色や長さ、取り付け順序など、難しい判断条件も処理するので、人間が行っている複雑な検査を正確に代替することができる。
竹内氏は、「Infratector typeCは、施工完成基準の追加や変更に伴うマニュアル作成・配布、研修・習熟のためのコスト削減など、幅広い範囲での省力化で役立つ。さらに、撮影ガイド機能は撮影時間の短縮やミスを抑止し、AI判定機能は検査効率と精度向上で支援するため、5G基地局の設置工事が拡大することに伴う検査件数の増加に対応できる」とコメントした。
「今後、当社では、光ファイバーと5G基地局の設置工事で、効率化が急務の通信建設会社をメインターゲットにInfratector typeCを販売する見込みで、顧客としてはミライトと日本コムシスを想定している。加えて、他の分野においてもパートナーと協業し、提供領域を拡大する方針だ」(竹内氏)。
会場では、竹内氏が、Infratector typeCを用いて、電柱に使用しているプリカチューブの曲がり具合を点検するデモンストレーションを披露した。
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