ニコン・トリンブルは、インフラ構造物のひび割れ点検で貢献する画像計測ソリューション「SightFusion」を開発した。
ニコン・トリンブルは、橋梁(きょうりょう)などの点検で役立つ画像計測ソリューション「SightFusion(サイトフュージョン)」を2021年1月26日にサブスクリプションの販売形態で発売したことを同日に発表した。
画像処理技術によるインフラ構造物のひび割れ点検は、安全性の向上や作業者負担の軽減、メンテナンス結果のデータ化などで活用が期待されているが、カメラや撮影の専門知識が要求されるケースも少なくない。そこで、ニコン・トリンブルは専門的なカメラ知識がなくてもひび割れ画像の撮影と分析が可能なSightFusionを開発した。
SightFusionは、デジタルカメラをコントロールする撮影支援ソフトと、画像の合成およびひび割れを自動解析するWebサービス「SightFusion for Inspection」を組み合わせたもので、対象を撮る場合は、WindowsをOSに搭載したタブレット上で、Nikon製の「NIKKORレンズ」を装着したミラーレスデジタルカメラ「Z50」を操作して行う。
撮影支援ソフトでは、ひび割れの抽出に最適な写真を撮るために必要なカメラの設定値をZ50に自動入力する。加えて、画像を撮るごとにタブレットで簡易ステッチ※1することで、周辺画像とのオーバーラップ状況をリアルタイムに確認しながら撮り続けられ、撮影漏れを防止する。ピンボケやブレの有無もすぐに分かり、対象の画像を消して撮り直せる。
※1 ステッチ:複数の写真をつなげて1つの画像に合成すること
SightFusion for Inspectionでは、撮影した画像を専用クラウドにアップロードすると、自動で高精度ステッチ処理を開始する。専用クラウドでは、AIを用いたひび割れ検出とひび割れの追加編集にも応じている。また、Web上で全ての画像処理が完結するため、特別なPCは不要だ。解析編集結果は。オルソ画像付きCADデータや数値データCSVファイルとして出力し、損傷図作成などに使える。
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