五洋建設が10メガワット(MW)級風車のスパー型浮体を対象に効率的な施工方法を研究 : 産業動向
五洋建設は、10メガワット(MW)級風車に搭載可能なスパー型浮体を対象に、国内の厳しい気象や海象条件に対応した合理的かつ効率的な施工方法に関する調査研究を進めている。
五洋建設は、東京電力ホールディングスや東京大学と共同で、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募する「浮体式洋上風力発電低コスト化技術開発調査研究」に浮体式洋上風力発電の低コスト化に資する研究を応募し、採択されたことを2020年9月8日に発表した。
五洋建設は、今回の研究で、10メガワット(MW)級風車に搭載可能なスパー型浮体を対象に、国内の厳しい気象や海象条件に対応した合理的かつ効率的な施工方法に関する調査研究を担当し、浮体式洋上風力発電の低コスト化に取り組む。
スパー型浮体式洋上風力発電のイメージ
同社は、これまで着床式洋上風力をターゲットに、国内初となる800トン吊の大型クレーンを搭載したSEP型多目的起重機船を稼働させるとともに、現在、大型の1600トン吊クレーンを搭載したSEP船を建造している。
また、2020年4月には洋上風力事業本部を立ち上げ、国内の洋上風力発電プロジェクトに対する取り組みを強化した。浮体式洋上風力についても、近い将来の実現を見据え、これまで培ってきた海洋土木工事の豊富な経験と知見を生かして取り組む方針を示している。
五洋建設の知識要らずBIM施工管理システム、「鉄骨工事版」をホテル2物件に適用
五洋建設は、BIMモデルを用いた鉄骨工事の統合施工管理システムを開発し、広島県と愛媛県のホテル建築工事2物件に適用した。BIMシステムは、専門知識が不要で、タブレット上で簡便な操作性により、鉄骨製作図の作図から承認、製作までの進捗を統括管理し、工事関係者間で共有することができる。
押し込みと引き抜きの荷重がかかる建物の杭やアンカーを不要にする「PSPII工法」
青木あすなろ建設ら9社は、常時と地震時に押し込み荷重が作用する場合や地震時に引抜き荷重がかかる建物に対しても適用できるように、「ソイルセメント改良体(PSP)工法」を改良し、「ソイルセメント改良体工法(PSPII工法)」に名称を変えた。2020年3月25日付で日本建築総合試験所の建築技術性能証明をPSPII工法として改定した。
五洋建設がシンガポール政府施設の増改築工事を209億円で受注
五洋建設は、1964年のシンガポール進出以降、さまざまな土木と建築の大型建設プロジェクトに参画してきた。建築分野では、これまで大型病院などの新築工事に注力し、実績を積み上げた。このほど、従来とは異なり、今後増加が見込まれる増改築工事をシンガポール政府から受注した。また、子会社化したシンガポールの設備工事会社UG M&Eが、シンガポール工科大学ニューキャンパス電気設備工事を受注したことも明らかになった。
ゼネコン6社が開発した異種強度を打ち分けたRC梁の設計・施工法
淺沼組らゼネコン6社は共同で、断面上部と下部で強度が異なる鉄筋コンクリート梁の設計・施工方法を確立した。梁の上部とスラブを同じコンクリート強度で一度に打設することが可能で、従来工法で必要だった止め型枠が不要となり、施工の合理化や生産性の向上につながる。
CIMモデルに地盤改良の施工管理情報を統合、五洋建設
五洋建設は、既設構造物などのCIMモデルに地盤改良の施工管理情報を統合するシステム「Gi-CIM(Ground Improvement Construction Information Modeling)」を実用化させた。既に曲がり削孔式浸透固化処理工法を用いた地盤改良工事に適用し、フロントローディングによる施工精度の向上や3Dモデルを用いた効率的な現場管理を実現した。
五洋建設、技術研究所展示実験棟を省エネ改修で省エネ率72%
五洋建設は、那須塩原市の技術研究所展示実験棟の省エネ改修工事を完了し、運用を開始した。最新技術を含む約30の省エネ技術を採用し、建物内に配置/融合することで、72%の省エネ率を実現する。
大規模水害時に作業継続の可否を判断可能な新システムを開発、6時間後の水位を予測
鹿島建設はこのほど、構造計画研究所が提供するシステムをカスタマイズし、大規模水害が発生した際に、河川工事を継続できるか判断可能な新システムを開発した。
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