ジャパンドローン2020 特集
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» 2020年10月26日 06時20分 公開

Japan Drone2020:800キロの積載重量を実現するトラス構造の大型ドローン、2021年3月に製造開始

テクノシステムは、トラス構造を採用した軽量かつ耐久性に優れたドローンの開発を産学連携で進めている。2021年には、積載重量400〜800キロを可能にする災害救助用の機体製造に着手するという。

[石原忍,BUILT]

 建設業向けに、フレーム部材を連続ピラミッド状に連結させた立体トラス(スペースフレーム)を販売しているテクノシステムは、日本初の本格的な民間ドローン専門展示会&カンファレンスとして知られる「Japan Drone2020|第5回−Expo for Commercial UAS Market −」(会期:2020年9月29〜30日、幕張メッセ)の大型ドローンゾーンで、湘南工科大学、サレジオ工専と共同開発を進めるトラス構造体のドローン「スペースフレームドローン」を出展した。

“空飛ぶトラック”を目指すスペースフレームドローン

ブースで実機を展示したレスキュードローン

 スペースフレームドローンは、長時間飛行する大型ドローンが抱える機体の重さや運用上の問題点を解決すべく、トラス構造を採用したドローン。細い棒材を連結させて組んだフレームは、曲げ応力がかからず、軽量かつ高い強度を有する。各フレームをユニット化して折り畳み式にすれば、トラックに積み込んで現場に運べるだけでなく、保管スペースもとらない。

 ブースで展示した試作機「RDX」は、タテ3×ヨコ3のフレームで構成され、中央にコックピットと、下部には8つの60インチプロペラを組み込んでいる。プロペラは、フレームに囲まれる形で備わっているため、飛行中の破損も防げる。

レスキュードローンのコックピット

 今回、ブースで展示した試作機は、水上での救助をコンセプトにしたレスキュードローンで、左右の下部にはフロート(浮き輪)を装備。河川の氾濫(はんらん)などで、上空から水面に近づき、ドローンで救助者を吊(つ)り上げ、避難場所へと移送することを想定している。2021年3月には製造を開始し、同年4月には4ローターのペイロード400キロ級、11月には8ローターの800キロ級のテスト飛行がそれぞれ予定されており、将来は災害救助だけでなく、多数の荷物を積載した“空飛ぶトラック”としての用途も見込んでいるという。

2021年11月にテスト飛行予定のレスキュードローン

 3社によるスペースフレームドローンの開発は、2017年1月にスタートし、これまでに10機以上を試作してきたという。当初は、揚力が小さく大容量のバッテリーを搭載できず、30〜60分の飛行が限界だった。しかし、2018年には2〜3時間以上のフライトを目指し、長時間飛行を可能にする「DX」を製作。2019年にはペイロード120キロ級、2020年には240キロ級の試験飛行に成功している。

過去に行った240キロ級DXのテストフライト

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