事故報告書の自動生成とデータベース化を実現する「安全ポータル」現場管理

建設現場で事故が発生した際には、被災者の所属や症状、事故の経緯などを電話やメールで関係者に報告しないといけないため、手間がかかる。また、事故の情報を書類で保管すると、閲覧したい資料を探すのに多くの時間を要すという課題がある。そこで、戸田建設は、事故報告書を効率的に作成できるとともに、確かめたい事故情報を容易に見つられるデータベースの構築が可能なシステム「安全ポータル」を開発した。

» 2020年09月03日 09時00分 公開
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 戸田建設は2020年7月30日、開発した建設工事現場向け災害情報管理システム「安全ポータル」のソフトウェアライセンス販売を開始した。

安全ポータル概念図(左)と災害情報入力画面イメージ(右) 出典:戸田建設

 安全ポータルは、電話やメールで報告していた建設工事現場の事故報告をWeb上で行える。所定の項目に必要事項を入力すると、報告用ページが自動生成され、事前登録している関係者全員へ瞬時にメールで伝える。

 戸田建設では2018年6月から安全ポータルを現場で運用しており、安全ポータルで災害情報をデータベース化し、災害事例を会社全体で共有して、同種災害の防止に役立てている他、報告書作成の所要時間が大幅に短縮し、作業所・安全管理部門の働き方改革につながった。

 安全ポータルは、基本ソフトとして「災害・事故報告」「災害事例検索」「治癒状況報告」「労基署査察報告」「労働時間集計」「再発防止対策書」「危険・有害要因の特定」があり、ライセンス版でも全ソフトがそろっている。

 今後、2020年12月には、店社の重点目標を反映した「安全衛生管理計画書作成」機能を追加する予定で、労働安全衛生マネジメントシステムに準拠した安全管理が進められるようにバージョンアップしていく。

 さらに、安全ポータルはメニューや帳票などを導入企業ごとにカスタマイズするため、各企業の現場ニーズに即したシステム構築が行える。

 価格は基本ライセンス料が300万円(税別)。

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