ゼネコン4社らが意匠・構造・設備のBIM標準化に向け、Revit用「RC構造ファミリ」を公開 : BIM (3/3 ページ)
構造分科会では、各社の構造設計で仕様するRevitファミリを持ち寄り、共通仕様とすべきパラメータを洗い出した。A社で幅や高さ、B社ではBやDといったように同一の意味を持つパラメータでありながら、呼び名が異なっている名称を統一。成果としては、2018年12月に鉄骨系Revitファミリを共同整備し、2019年6月にはファミリを拡充。2段階に分けてリリースすることで、通常使う鉄骨材ほぼ全てを網羅した。
そして今回、RC系Revitの柱・梁(はり)ファミリを追加した。特徴としてRC系Revitの柱・梁ファミリは種類は多くないが、Revitでは表現できないジオメトリの中に鉄筋の情報が実装されている。
今回提供する柱のRC構造ファミリ
今回提供する梁のRC構造ファミリ
今後について大越氏は、構造ファミリの国内標準化を視野に入れつつ、「RUG(Revit User Group)でのテンプレート適用、Revitのファミリライブラリへの採用を予定している」と語った。さらに、日本建築構造技術者協会での検討事項への反映、ゆくゆくは柱・梁以外の杭や基礎などについても順次標準化をしていき、建築BIM推進会議でもRevitのRC構造ファミリをベースに構造BIMの活用に取り組んでいく方針を示した。
Revitユーザー会「RUG総会」、新体制で共有パラメーターを標準化し横の連携を
Revitユーザー会のRUG 2020年度総会がオンラインで開催され、吉原和正氏が会長に就任し、新体制が発表された。2020年度の方針では、意構設でのBIMデータ連携の具現化を進め、その先には施工への展開も視野に入れるとした。
Revit向け鉄骨ファミリの仕様を共通化、鉄骨ファブ会社とのデータ連携可能に
オートデスクは、大林組、清水建設、大成建設などの協力を得て、BIMソフトウェア「Autodesk Revit 2019」向け構造用ファミリの提供を2018年12月4日から開始した。提供するファミリは、鉄骨の構造を生産、施工するために必要な設計データの種類について、ゼネコンと鉄骨ファブリケータなど、異なる会社間でも円滑に利用できるように標準化を行ったもの。
【第6回】「迷走する設備BIMの後れを取り戻せ!」(前編)
日本での設備BIMがなかなか進んでゆかない。これは大和ハウス工業も例外ではない。しかし、日本の設備業務は、意匠・構造とは異なる“特殊性”があり、これがBIMに移行しにくい原因とされている。しかし、BIMに移行するためには、設備のBIM化を避けて通ることはできない。どう乗り越えてゆくかが重要な鍵になる。そこで、設備BIMが置かれている現状の課題を分析した上で、設備BIMのあるべき姿を示し、設備がBIMに移行するために何をしなければならないかを、同社技術本部 建設デジタル推進部 次長・伊藤久晴氏が前後編の2回にわたり詳説する。
構造部門で初の“BIMによる確認申請”、大和ハウス工業が実現できた2つのポイント
BIM(Building Information Modeling)元年から2018年で11年が経過し、国内でもBIMによる確認申請が一部で始まっている。大和ハウス工業は、社内で構造BIMの作業フローの統一的な基準を定め、構造部門で初の試みとなるBIMによる確認申請を行った。構造BIMで確認申請するためのカギや構造BIMで何が変わるのか、大和ハウス工業の講演から読み解く。
Revit向け鉄骨ファミリの仕様を共通化、鉄骨ファブ会社とのデータ連携可能に
オートデスクは、大林組、清水建設、大成建設などの協力を得て、BIMソフトウェア「Autodesk Revit 2019」向け構造用ファミリの提供を2018年12月4日から開始した。提供するファミリは、鉄骨の構造を生産、施工するために必要な設計データの種類について、ゼネコンと鉄骨ファブリケータなど、異なる会社間でも円滑に利用できるように標準化を行ったもの。
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