NECソリューションイノベータは、建設工事に関する写真や資料、施工方法や実績などの情報を登録し、一元管理する新ソフトウェアを開発した。
NECソリューションイノベータは2020年6月1日、工事案件情報を一元管理するソフト「NEC 工事写真管理」をリリースした。
建設業では2024年4月以降、労働基準法に基づき、他業種と同様に時間外労働の上限規制が適用されるため、業界全体で作業時間の短縮が求められている。また、施工体制台帳や発注者との打ち合わせの書類は法令で保管義務が課されており、情報の保存作業を効率化することは避けられない状況だ。
工事の多くを占める小規模案件では、数人の現場作業員が個別に写真や書類などを保存している場合が多く、営業を担当する社員が必要な情報を検索するのに、多くの時間や手間を要している。一方、公共工事では、コスト縮減や品質の向上のため、図面や写真、書類を電子データで納品する必要があり、提出に必須のデータを保存する作業が現場担当者の重荷になっている。
NEC 工事写真管理は、従来のデータ保存業務で課題となっていた煩雑な作業を解消する。同ソフトは、工事案件ごとに写真帳を作り、施工状況や施工後の写真を一括登録することで、写真管理の作業負荷を減らせる。
さらに、施工方法や実績、メンテナンス情報などの工事案件に関する情報に加え、書類をExcelやWord、PDFといったデータに変換して登録し、案件に合わせてそれぞれ管理が可能。蓄積した情報を活用し、案件の把握や顧客へのアフターフォロー、問い合わせ対応などに役立てられる。
また、公共工事の電子納品では、登録した管理情報を基に、提出するフォルダ構成やファイルの命名規則、データ形式など、要領に沿った納品データ(図面、写真、書類)を作成することができる。なお、対応可能な電子納品要領は、国土交通省の工事完成図書の要領(2019年3月)をはじめ、電気通信設備編(同)、機械設備工事編(同)、デジタル写真管理情報基準(2016年3月)。
販売は5ライセンス単位で、価格は5ライセンスで年間5万円(税別)。購入後1年間、無償でバージョンアップが可能で、今後3年間で5000社への導入を目指している。
なお、対応可能な電子納品要領(国土交通省)は、工事完成図書の電子納品など要領や同要領の電気通信設備編、同要領 機械設備工事編、デジタル写真管理情報基準。
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