続いて、会場から移動し、工場見学が行われ、金型製作・メンテナンスエリア、樹脂成型エリア、配線器具プレート一気通貫自動組み立てライン、金属加工エリア、ユニバーサルコンセント・スイッチモジュール自動組み立てライン、包装・梱包ライン、安全性試験エリアの順に披露された。
金型製作・メンテナンスエリアでは、金型の設計、製作、メンテナンスが行われており、グループ会社の工場に製作した金型を出荷している。作業する従業員は津工場と同等の加工スキルを保有し、生産能力は月4面で、圧縮金型や射出成型金型、金属加工金型を製造する。樹脂成型エリアは、コンセント用の外郭(がいかく)部品を樹脂で作っている。燃えない有機材料であるユリア樹脂を圧縮成形により、成型することで、月2000万個という高い生産性を実現。使用するユリア樹脂は、工場内の化学材料事業部で、生産しているため、スピーディーに作業を進められる。
配線器具プレート一気通貫自動組み立てラインは、タイで販売する照明用スイッチ「WIDEシリーズ」用のプレートを生産する。従来別工程であった成型や組み立て、検査、梱包作業を一気通貫自動化ラインとしてまとめ、プレートの生産数量は月100万個に及ぶ。自動化ラインに組み込まれた自動外観検査機や高速組み立て機は、同工場が開発し、省人化に役立っている。現地の従業員が、ライン設計や設備設計、組み立てと立ち上げに携わった。
金属加工エリアは、コンセント内部の接点や刃受けといった金属部品を月3000万個生産しており、従業員は、金型設計や製造、組み立て調整、メンテナンスなどに取り組んでいる。順送金型内でリベット接点に高速カシメ工法(金属の板と板をつなぎわせる工法)を行うなど、事業部初の技術導入も推進している。
ユニバーサルコンセント・スイッチモジュール自動組み立てラインは、主にタイとフィリピンに出荷する照明用スイッチ「WIDEシリーズ」と「INITIOシリーズ」のスイッチモジュールを月500万個生産している。自動組み立てラインにすることで、品質の担保やコスト低減につなげている。
この他、従業員が手作業で仕上げる包装・梱包ラインやグローワイヤ試験、温度上昇試験用の機器などが設置された安全性試験エリアが公開された。
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