鋼橋CIMシステム「CIM-GIRDER」発売、鋼橋上部工のCIMモデルや3D寸法線を自動出力CIM

オフィスケイワンは、線形座標や設計情報を入力するだけで、鋼橋上部工のCIMモデルや3D寸法線、BIM/CIM設計照査シート、属性情報を自動出力可能な鋼橋CIMシステム「CIM-GIRDER」を開発した。

» 2020年04月29日 07時00分 公開
[BUILT]

 オフィスケイワンは2020年5月11日、鋼橋CIMシステム「CIM-GIRDER」を発売する。1年単位のサブスクリプションサービスで、注文は同年4月20日から開始している。

属性情報の出力も可能

 鋼橋上部工は路線の線形条件や交差道路など、周辺条件により複雑な構造になるケースが少なくなく、部品点数も多いため、3DCAD作業による詳細度300のCIMモデル作成は多大な労力を要する。また属人的となる3DCADで作成したモデルの正確性を容易に証明することが難しいこともユーザーを悩ませている。

 鋼橋上部工のCIMモデル作成でユーザーが頭を抱える課題を解消したのがCIM-GIRDERだ。CIM-GIRDERは、線形座標や設計情報を入力するだけで、鋼橋上部工のCIMモデルや3D寸法線、設計照査シートの自動出力が行え、成果品の品質証明を簡単に進められるとともに生産性向上を後押しする。

 さらに、3DCAD操作なしで詳細度300〜400の鋼橋上部工CIMモデル(dwg)と3D寸法(dwg)の自動作成に応じている上、補足幾何(きか)形状(構造モールド線)や主桁名称などの豊富なアノテーション(dwg)、鋼橋上部工CIMモデルの品質チェックで用いるBIM/CIM設計照査シート(csv)、属性情報(csv)の出力もできる。

 出力する鋼橋上部工CIMモデルは、主桁、床組み、検査路、排水装置、添架物、床版、橋面などで、3D寸法線は、橋長、桁長、支間長、部材長、幅員寸法などに対応している。

 今後、オプション機能として、入出力可能な主構造部材の材料リストに基づく数量計算やICT施工連携(4DCIM、MR施工、施工管理データ)、i-Bridge交換ファイル(設計情報属性ファイル交換標準案)も順次実装される見通しだ。

 価格は1ライセンス60万円になる予定で(税別)、使用するユーザーは、建設コンサルタントや設計事務所、橋梁(きょうりょう)メーカーなどを想定している。なお、CIM-GIRDERの利用には別途オートデスク製CADソフト「AutoCAD」とExcelが必要となる。

CIM-GIRDERの入力画面と出力成果品のイメージ 出典:オフィスケイワン
補足幾何形状とアノテーションの例 出典:オフィスケイワン
鋼橋CIMシステムの操作イメージ動画

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