段差や障害物を検知する次世代高所作業車「建トゥン」、作業床の上げ下げ不要に製品動向

竹中工務店は、建設現場の高所作業で、作業床を最大4.5メートルまで上昇させたまま安全に走行できる高所作業車「建トゥン」を開発した。

» 2020年04月07日 06時00分 公開
[BUILT]

 竹中工務店は2020年3月19日、朝日機材、レンタルのニッケンと共同で、高所作業の生産性向上策として、作業床を上昇させたまま作業所で安全に走行できる高所作業車「建トゥン」を開発した。

±25ミリの段差を検知して自動停止

竹中工務店が開発した次世代高所作業車「建トゥン」 出典:竹中工務店

 高所作業車を移動させる際、段差や障害物の状況が日々変わる作業所内では、安全のために必ず作業床を最下部まで下げる必要があるため、上げ下げする時間や手間が掛かっていた。

 竹中工務店らが開発した次世代高所作業車の建トゥンは、前後の±25ミリの段差や衝突ダンパーによる15ミリの変異を検出する障害物の検知機能を新たに搭載。異常を検知すると、動作停止や警報を発するため、作業床を上げたままでも安全に走行することができるようになる。

 また、上部での挟まれ事故防止策で、作業床四隅に設けたリミットスイッチによる上部障害物の検知機能も設けている。作業床の手すりには、作業床四隅や上昇位置を決めるレーザーポインターも備える。

 建設労働者の不足が深刻な課題となっている中、建トゥンの導入によって天井内での材料取り付け、耐火被覆など、高所作業での生産性向上が見込まれる。竹中工務店では今後、建トゥンを全国の作業所に積極的に適用していくとしている。なお、高所作業車の製造は、北越工業が担当する。

 建トゥンのスペックは、本体サイズが750(幅)×1840(高さ)×1790(奥行き)ミリ。重さ800キロで、最大積載荷重は200キロ。作業床の最大高さは4500ミリ。

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