トラックの入場予約システムと、有償サービスとしてオンラインチェックシステムも導入されていることも、テナント企業にとってはメリットとなる。
トラックの入場予約システムは、トラックドライバーや運送企業が、トラックバースの予約をWeb上で行える。システムを利用することで、入居テナント企業は、施設内作業や物資の移動計画が立てやすく、物流施設の運営効率を高められる。国土交通省のデータによれば、システムを採用することで、トラックドライバーの平均荷待ち時間を従来と比較して約70%(59分)減らせることが明らかになっている。
一方、オンラインチェックインシステムは、物流施設から一定の半径内に入った際に、トラックドライバーが、携帯電話で、物流施設への入退場受付を進められる。システムの開発会社であるHacobuの調査によれば、トラックバースへの接車前後のタイムロスを少なくし、施設内の作業効率を上げられるため、トラックドライバーの作業時間を約10%削減するという。
大和ハウス工業の建築事業は、1955年の創業以来、製造施設、医療・介護施設、オフィスなどさまざまな事業用建築を手掛けるとともに、物流施設については累計3000棟以上建築してきた。
2002年以降は、物流施設の設計・施工にとどまらず、物流最適地の提案から維持管理に至るまで、顧客の事業スキームにあ合わせた専用の物流施設をコーディネートする独自の物流プロジェクト「Dプロジェクト」を開始。不動産や金融など各分野のパートナーを組み合わせ、自社保有・ノンアセット・不動産流動化など物流不動産ソリューションを展開している。
これまで「Dプロジェクト」では、特定企業向けの物流倉庫であるオーダーメイド型のBTS型物流施設に加え、立地条件の良い場所に複数のテナントが入居可能で短期的な物流ニーズにも迅速に対応できるマルチテナント型を展開し、2020年1月31日時点で、全国にて246棟・総延床面積約800万平方メートルの物流施設を開発している。
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