揺れや温湿度をリアルタイム監視、エプソンとAnalog Devicesのセンサーを採用第24回「震災対策技術展」横浜(2/2 ページ)

» 2020年02月10日 06時07分 公開
[石原忍BUILT]
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1本のケーブルで芋づる式につなぐ「い-MON」

 い-MONは、ゆれMON SPECIAL/HYPERをベースに、ビル内で各階に配置して、複数台を1本のケーブルで芋づる式につなぎ、同期させてモニタリングするサービス。

 機器の構成は、データロガーの代わりに、Raspberry Pi 4ベースの「い-MONマスター」を仲介させ、データ保管やイベントキャッチ、変位算出、クラウドへの通信に加え、各センサーへの同期信号を発信する。

 センサーと、い-MONマスターは、データ量が多いため、LAN回線を標準としており、3G/LTEで通信できない場合やセンサー数が少ないときは、無線での伝送にも対応する。

 導入先には、構造物の振動特性計測や傾斜モニタリング、地震に伴う対象物の揺れ計測や分析(強震、微振動、長周期振動)などがある。

「い-MON」の揺れをセンシングするデモ
「い-MON」のモニター画面

 KanTen-2は、気象観測データを手軽にモニタリングするサービス。IoTツールとして広く市販されているウェザーステーションに対応し、リーズナブルな価格で気象データのモニタリング環境を構築できる。

 ウェザーステーションの子機(雨量計、風速計)は、1年間の連続使用に耐える電池を内蔵。親機はSmaTra自体に搭載しているため、外部から電力供給を受ける必要は無い。SmaTraはUPS(非常用バッテリー)タイプと、ソーラーチャージャー電源を備える2種類。

 モニタリング画面はブラウザベースで、専用サイトからアクセスすると、全国のマップ上に示された各監視ポイントの気象観測データを閲覧することができる。また、しきい値以上の温度/雨量/風速などを検知した際は、事前に登録したメールアドレスへ通知するといった各種設定も行える。

 仮に建設現場に導入すれば、遠隔地の本社などから、現地の気温や雨量、風速などを知ることができるため、迅速で的確な現場指示につながる。商業施設では、暴風雨を観測時に、施設管理者にパラソル撤去や避難指示、アラートの自動配信といった非常時のBCP対策に役立てられることが期待されている。

「KanTen-2」のシステム構成。手前の円筒のデバイスがウェザーステーション
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