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» 2019年08月02日 07時00分 公開

メンテナンス・レジリエンスTOKYO 2019:ビルの揺れを見える化するクラウドベースのモニタリングシステム、IMV

IMVは、ワイヤレス計測ユニットや無線中継機、ゲートウェイ、クラウドサーバを用いた地震発生後の建造物の状態を可視化するシステムを開発した。

[遠藤和宏,BUILT]

 振動試験装置や地震計などを製造・販売するIMVは「メンテナンス・レジリエンスTOKYO 2019」(会期:2019年7月24〜26日、東京ビッグサイト)に出展し、ワイヤレス構造ヘルスモニタリングシステム「HM-5013」をPRした。

各階層の震度や建造物の状況をメールで通知

 HM-5013は、建物の地震による影響を見える化するもので、2018年に発売されたワイヤレス計測ユニット「HM-5013-S」や無線中継機「RP-5013-S」、ゲートウェイ「GW-5013-S」に加え、今回の展示とともリリースしたクラウドサービス「Galnet Cloud」で構成されている。

HM-5013-S

 ワークフローは、まず、建造物の各階に設置したHM-5013-Sで、地震による震動を計測し、SmartMesh IP無線で接続したRP-5013-SやGW-5013-Sを経由して、測定データを3G/LTE携帯網もしくはLANでクラウドサーバに送信する。

 クラウドサービスであるGalnet Cloudで、各フロアで測られた情報を演算処理し、層間変形角を判定。その結果から構造診断の指標を割り出し、ユニットが取り付けられた階層の震度や層間変形角に基づく建造物の状況をクラウドサーバからメールで、ユーザーに通知する。

ビルでのHM-5013の構築をイメージした模型

 クラウドページでは、地震の履歴や現在の計測装置のモニタリング、ユニットが据え付けられた建築物の情報の確認、各データのダウンロードが行える。

クラウドページで閲覧できる地震による建物への影響

 システムの特徴は、建造物の被災度を判断する指標を自動出力できるため、専門知識が不要なことや計測ユニットに装着した高精度なSHIM専用の加速度センサーが、微動から強震まで1台で対応できることがある。クラウドベースとなっており、サーバ管理者を必要としない点やリモート監視に応じている点も優位性だという。

 IMVの担当者は、「HM-5013は、これまでの有線タイプとは異なり、電源ケーブル以外の敷設工事がいらないため、コストの削減を図れる。特にケーブル配線による施工コストの負担が大きい既設ビルに対して導入しやすい」と語った。

 この他、希望小売価格は、HM-5013-Sが73万5000円、RP-5013-Sが12万円、GW-5013-Sが52万5000円。クラウドサービスは、スタンダードタイプの初期設定費用が18万円、月額6000円、月額保守費用2万7000円、設置調整費8万円。PoCタイプとバリュータイプの2つのプランもラインアップしている。

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