大建工業は、近年高まる化粧シート床材の需要を踏まえて、化粧シート床材ラミネート設備を三重工場に増設した。
大建工業は2019年12月19日、同社主力製品の1つである床材を生産する三重県津市に構える三重工場で、約5億円を投資して化粧シート床材ラミネート設備を増設し、同年12月18日に稼働したことを発表した。
今回、既存工場建屋を1800平方メートル増築した上で、「化粧シート床材ラミネート設備」を増設した。新たに加わった生産ラインは、床基材表面に化粧シートを連続で貼り付けるラミネート設備で、三重工場の既存設備と比較してラインスピードは約20%向上している。さらに、生産技術の改善なども行うことで、より効率的なワークフローを実現し、既存の設備と併せて、工場全体のラミネート生産能力は約2倍に増強した。
大建工業が生産体制を強化した理由としては、近年、床材表面に使用する化粧シートの意匠性や品質の向上に伴い、市場が急速に成長していることがある。需要の高まりを受けて、同社では、化粧シートならではの機能を付加した新製品の発売や立体感のある仕上がりを実現した新技術の開発などを通して製品力を強化している。
直近の業績では、化粧シート床材の売上構成比率が8割を超えるなど、販売量は年々上昇している状況にある。将来的にも、化粧シート床材の需要拡大が見込まれ、この分野における企業間競争も激しくなることが想定されることから、高い品質を維持しつつ、安定した製品供給を継続するため、今般の設備増設に至ったという。
今後、三重工場では、化粧シート床材の販売状況を踏まえながら、生産体制の最適化を図るとともに、さらなる受注拡大に向けて、顧客の多様なニーズに対応した製品開発に取り組んでいくとしている。
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