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» 2020年01月29日 09時00分 公開

川崎重工が廃熱発電設備新設を受注、新開発の排熱回収ボイラを国内初導入

川崎重工業は、太平洋セメント埼玉工場のセメント廃熱発電設備新設工事を受注した。セメント廃熱発電設備は、工場の省エネルギー化を目的とした設備で、構成する排熱回収ボイラには新開発VEGAボイラが初採用される。

[BUILT]

 川崎重工業は、太平洋セメント埼玉工場の「セメント廃熱発電設備新設工事」を受注した。設備の発電出力は約8メガワット(定格7850キロワット)で、2022年9月の稼働を予定している。

新開発の排熱回収ボイラを初導入

 今回受注した設備は、セメント製造の焼成工程で発生する排ガスの熱を回収して発電を行い、工場の省エネルギー化を図るためのもので、排熱回収ボイラと蒸気タービン発電機設備などで構成。川崎重工業は設計から、機器の供給、据え付け工事、試運転指導までを担当し、排熱回収ボイラには新開発のVEGA(ベガ)ボイラが国内初導入する。

中国安徽省淮北衆北水泥有限公司に設置されたVEGAボイラ初号機 出典:川崎重工業

 太平洋セメントは、二酸化炭素の排出量を削減するため、セメント製造工程で発生する熱を用いる廃熱発電設備を積極的に全社で採り入れている。今回は、太平洋セメントによる厳格な審査で、新開発のVEGAボイラの性能および経済性が高く評価されたため採用に至り、これにより全工場への廃熱発電設備の設置が完了することとなる。

 VEGAボイラは、従来型と比べ本体の重さが約50%軽くなりで、設置面積も約40%削減されている。工期は、伝熱管のモジュールブロック化により、据え付け工事期間が約25%短縮された。性能としては、ボイラ内のガス圧力損失が従来型から約75%低減し、誘引ファンの動力が抑えられることで、さらなる省エネ効果も期待できる。

 また、除塵(じょじん)効果の高いハンマリング装置を搭載し、伝熱性能の向上が図られている。同時に、代替燃料由来の付着性の高いダストが大量に含まれる排ガスでも、効果的かつ長期間に渡り安定的にな熱回収が可能になる。

 川崎重工業は、1982年に初めて太平洋セメント熊谷工場にセメント廃熱発電設備を納入して以来、国内外で約260プラントの実績があり、発電出力の合計で約280万キロワット、CO2削減量は年間約1200万トンに達している。

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