既に実用化している技術では、赤外線アレイを用い、表面温度の分布をベースに、日射の変化や発熱体、人数を読み取り、最適な量の空気を執務室などに送り込む。監視カメラと異なり、人物や書類などを映さないため、秘匿性が守られる利点がある。
BAS以外では、設備機器の点検業務を効率化させるIoTやARを展示。IoTは、データを取得していない設備でも、カメラ映像をセンサーの代替として、メーター自動読み取りや温度変化の検知、シグナルタワーと接続して状態表示といったことが可能になる。さらにBASやクラウド上のAIと連携すれば、リアルタイムでの故障予知やトラブル解析に役立て、設備監視の省人化(無人化)が実現する。
実際に人が行う点検業務の手間削減に関しては、アズビルトレーディングのAR技術が示された。この手法では、手持ちのタブレットを設備機器にかざすだけで、点検手順がナビゲーションされる。基盤の蓋を開けなくても盤内の状況を可視化し、異常時には該当機器にひも付けられた動画やPDFのマニュアルを参照しながら復旧できるため、ノウハウや経験が無い新人でも正確な点検業務が行えるようになる。
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