アズビルは「スマートビルディングEXPO 2017」で、照明・空調制御の高度化に向く赤外線アレイセンサーシステムを披露。照明・空調制御に赤外線が有効な理由とは?
アズビルは「スマートビルディングEXPO 2017」(「住宅・都市イノベーション総合展2017」内、2017年12月13日〜15日、東京ビッグサイト)に出典し、開発中の赤外線アレイセンサーシステムを参考出展した。
赤外線アレイセンサーは、人や機器などの物体が発する赤外線を検出し、物体の表面温度を計測することができる。アズビルはこうした検出したフロア全体の熱画像から、PCなどの発熱体と人を区別して抽出する技術を開発。在室者の位置や人数を把握できる。この情報を利用し、体感温度に合わせた空調の制御や、照明の制御に活用するというコンセプトだ。
空調や照明の制御に、赤外線アレイセンサーを利用するメリットの1つは、静止している人でも検知し続けられるという点だ。焦電センサーの場合、人を一度検知しても、静止が続くと“不在”と判断してしまう場合がある。また、室内の広範囲の表面温度を計測することで、適切な給気温度と風量を瞬時に演算し、その値を設定するといった「フィードフォワード制御」が可能になる。これは、目標とする室内の設定温度と、現在の室温の差分をもとに空調をコントロールするフィードバック制御と比較し、より室内の快適性や省エネ性を高められるメリットがあるという。
アズビルはこの赤外線アレイセンサーシステムを2018年度中に販売する方針だ。先述した空調や照明制御の他、危険エリアへの侵入検知システムや、室内における人の動線分析などの用途向けにも提案するとしている。
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