リノベーションデザイン本部 本部長・前田俊介氏は、リノベーションを取り巻く状況について、「欧州では石造りの家が多いため、スクラップ&ビルドが少なく、内装を改修することが根付いている。i一方で日本は、古来より木造が基本で、建て替える方が環境や経済の面で有効とされてきた。しかしここ最近の調査では、国交省の空き家対策の施策なども追い風となり、新築と中古のマンションの需要が肩を並べるまでに広がりをみせている」と解説。
リノベは、デベロッパー系、賃貸不動産、設計事務所の3つの流れから、「現状で200〜300社が競合している。当社は施工会社のため、各現場で塗装職人と常に良好な関係を築いており、これを他社にはできない差別化として、クロス貼りとは異なるアプローチで、高額というイメージを払しょくする壁1面でもOKのリノベを広めていきたい」。
建設業界が直面している人手不足に対して前田氏は、「マンションの大規模修繕工事では、現場で住民を集めて塗装体験会を開いている。それがきっかけで、ある少年が塗工に関心を持ち、数年後に塗装工となった。WALL RENOVATIONで、職人の技術を目の当たりにするか、または自分で塗ってみることで、建築の世界を知る入口となれば、入職者を増やすことにもつながるのではないだろうか」と提言した。
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