高精度レーザースキャナー搭載型ドローン「LS1500R」や発売に先立ち“折り畳み式”新型機など披露第5回国際ドローン展(1/2 ページ)

enroute(エンルート)は、「第5回国際ドローン展」で3次元測量などに用いるハイエンドレーザースキャナー搭載型ドローン「LS1500R」やDJIのカスタム機などを出展した。

» 2019年04月19日 05時37分 公開
[谷川整BUILT]

 enroute(エンルート)は、ドローンの産業利用に焦点を当てた専門展示会「第5回国際ドローン展」(会期2019年4月17〜19日、幕張メッセ)で、3次元測量などに用いるレーザースキャナー搭載型ドローン「LS1500R」を出展した。

ハイエンドレーザースキャナー「VUX-1UAV」を装備

 農業向けの機体として実績のある「AC1500」をベースにしているLS1500Rは、搭載するレーザー機器のポテンシャルを100%引き出すための操作感を重点に置いて開発された。「ドローンを操縦している」という意識を持つことなく、オペレーターはレーザー機器の操作・情報収集に専念できるように改良した。高価格帯ながら、既に成約した案件もあり、山間部の調査測量などを行う導入企業からは高い評価を受けているという。

レーザースキャナー搭載型ドローン「LS1500R」

 機体には、リーグルのハイエンドレーザースキャナー「VUX-1UAV」を装備。機器は軽量/小型でありながら、ハイレベルな計測精度も両立している。脚部にはFPV(主観映像)のGoProカメラを備えており、飛行状態をリアルタイムで確認。スキャナーなどを積載する脚部は取り外しが可能で、機器類の交換が容易な上、搭載機器は用途によって付け替えられる。

 操作の信頼性を高める安全装備としては、ジオフェンス(仮想壁)の設定機能も追加した。飛行可能なエリアを事前に設定することで、区域外へ飛び出す様なフライトは自動で防止される。

 バッテリー電圧が低下した際の自動帰還システムも備えており、安全なドローンの運用をサポート。自動運行装置や飛行ログ機能は標準で搭載している。

 本体仕様はローター数6枚、ローター径は660ミリ。軸間は1440ミリ。機体のサイズは、全幅1530×全長1340×全高685ミリ。フレームにはカーボンファイバーを採用し、機体重量21.4キロは、機体とバッテリーと測定機材一式を含める。アームを折りたたむことで、小型のライトバンでも運搬が可能だ。専用機体ケース(810ミリ×780ミリ×790ミリ)も付属している。

 飛行性能は、ホバリング、サーベイ航行とも、バッテリー2本搭載時でフライト時間は最大20分間。最長飛行距離は4500メートル。飛行速度は水平8メートル/秒、垂直3メートル/秒。耐風性能は10メートル/秒。

エンルートのブース全景
ブースではDJIの機体やカスタム機も多数展示。「MATRICE 210 INFORM」。MATRICE 200シリーズに大出力スピーカーを搭載したカスタムドローン
「JH-11」。最大離陸重量13キロのハイパワードローン
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